2011年11月7日月曜日 19:08

経産相『「脱・原発依存」「輸出推進」「矛盾せず」』

昨日2011-11-06(日)の朝日新聞朝刊によれば、枝野経産相は5日の早稲田大学での講演会で、
  • 原発輸出については、相手国から要請があれば輸出するべき。
  • 我が国が今持っている技術について海外の評価にこたえるのは、むしろ国際的な責任である。
  • 原子力にはプラス面もある一方でリスクもあると指摘。リスクをどの程度重視するかは国によって違う。
  • 地震や津波がない国もあるが、日本は圧倒的に原子力を使うには適さない。
  • (原発)技術を国内で使わなくなるかもしれないが、(外国が)評価するなら、それに答えることは矛盾でない。
とのことだ。

輸出云々のまえに、今回の地震。津波による原発群に対する事故調査の分析を世界に発信するのが先ではなかろうか。これまで、事故調査委員会が国民に向けて発表するのを期待していたが、それがないままに、無責任な輸出発言がどうして出てくるのか理解しかねる。

そもそも、地震、津波で影響が原発群は;
  • 東電1F1~4だけではなく、1F5~6も、
  • 東電2F1~4もある。
  • 東北電力の女川原発、東通原発
  • 六ヶ所再処理工場 
などの、地震と津波の影響を判り易く国民や世界に向けて発信する義務があるのだと思う。

ここの原発の「構造上の破損」「配管の漏洩」「放射性核種の漏洩」などについて発表し、それでもかつ海外の評価が高く、輸出があるなら話が変わると思う。

ただ、原発事故はスリー・マイル島(TMI) 原発事故のように、「装置の故障」が切っ掛けで起ったりする事もある。それでも安全を確保するのは「軽水炉型原発」では不可能であるとおもわれる。

むしろ、今回の1Fでの大事故から可能な限りの知見を引き出した上で;
  • 原理的に安全な溶融塩型原発を開発して、今後のアジア・アフリカ地区の人口増大をバックアップするとともに、
  • 「使用済み核燃料に蓄積されている核分裂生成物質」の核種転換技術を開発して、プルトニウム問題等も積極的に回避する技術開発こそが、原水爆を持たぬ我が国が世界にできる最大の技術貢献ではないのか。
どう考えても、軽水炉技術には先が見えないが、かといって原発全体から逃げ出す事は出来ないのではないか。経産省の原発担当者の皆さんも、この危機的な状況下ではあっても、冷静に事実認識をしていただきたい。

また政治家のみなさまに置かれても、今回の1F事故は「日本という特殊的な条件下の事故」ではない事を理解してほしい。その一例は、ドイツのメルケル首相が1F事故を見て、大きく舵を切った事でる。
  • ただドイツ等のヨーロッパ諸国は一度、原発廃止を決めてから、再会した訳である。メルケルさんは、その再会に力を注いでいる時に、東電の事故を観て、原発事故の惨状を感じたのだと思う。
  • ヨーロッパも「使用済み核燃料」は解決すべき大問題である事はたしかだ。

EU, 日本だけでなく、米国, ロシア, 中国, インドなどの面積のある国々でも、 「使用済み核燃料に蓄積されている核分裂生成物質」の問題は深刻である。でも「高速増殖炉」はその対抗手段としては安全と思えない。プルトニウムにこだわらなければ、軽水炉型発電から離れる事ができるのではないか。

 枝野経産相のような「賢い政治家」はいらない。「愚直でも善いから、安全な原子炉」を一般人の手元に手配できる技術を育てていけるように、官僚を動機づける政治家が欲しいものだ。

この記事の最後に、野田政権としては、
  • 原発の輸出を再び推進に転換。
  • 日本の官民はベトナムやトルコ、ヨルダンなどへの輸出を目指し、交渉している。
とある。 地震の分布図;
と比較すると、トルコ、ヨルダンはかならずしも地震が少ないとも言えない。

そもそも、「日本では原発が危険でも、これらの国では安全」とどうして言い切れるのか。あまりにも常識的な論議すら忘れていないのだろう。

ーーーー このポストの履歴

  1. 開始 2011-11-07 (月) 19:08
  2. 追加 2011-11-08  (火) 08:34 六ヶ所村、原発の輸出
  3. 追加 2011-11-15  (火) 12:02 ヨーロッパ事情

2011年11月4日金曜日 11:29

原発事故の「隠蔽」が始まっていないか?

このところ、東電・福島第一発電所の「原子炉事故」の解明説明がないまま、幾つかの発表が行われている。単純に読めば、原子炉事故は少しずつ安全に向いて前進しているように誘導されている。例えば;
  1. 原子力委員会、2011-10-25付け、「核燃料再利用は割高」
  2. 原子力委員会、2011-10-28付け、「廃炉完了に30年超」
  3. 原発相見通し、2011-10-29付け、「20km圏の警戒区域解除」
などである。

これらの案は、本来的には「原子炉事故調査委員会」とか「原子力安全委員会」の調査結果を元に、慎重に進めていくべきものであるのにもかかわらす、安易に発表しているのではないか。特に原子力委員の発表は、その職責を逸脱しているようにおもう。

これらの共通項は「1F1の安全性の回復を、不明確にしたまま」で「安易に次のステップに目を向けている」のではないか。

例えば、第2項の「11炉完了に30年超」の記事(朝日新聞2011-10-29朝刊)を見てみると、原発事故を起こした1F1〜4の原子炉の核燃料棒としては;
  • 原子炉内に「1496体」が
  • 燃料プールに「3108体」が
あるそうである。原子炉自体に損傷があるものの、まだ原子炉容器に入っているものの、 2倍以上の燃料が「核燃料プール」という密閉性能がほとんどない構造体に存在していて、さらに「地震」、「津波」、「水素爆発」、「核燃料の飛散」という何十ものダメージを受けている。

さらに、広い意味での余震、茨城沖の直下地震等の発生もあり得る。そのような中で安易に;
  • 冷温停止から数ヶ月で住民の帰宅が可能
  • 燃料の取り出しは開始から5年程度での完了を見積もっている
といったバラ色の展望を示すだけでなく、現在時点から数年のスコープをデータを元に検討した具体策を示す必要があるのではないか。

また、原発の停止・続行に関わらず、「燃料プールに使用済み核燃料が保存されている」のは大変に危険なことである。ほんらい原子力委員会は、これらの本質的な問題を考える責任と義務があるのではないか? むしろ、本来的に、大枠の論議を正しくしてほしいものだ。「プルサーマル」「高速増殖炉」といった従来からの計画の見直しこそが原子力委員会が早急に再検討をする責務があるのだから。

他方「原発担当相」は一体どこを見て意見を出しているのだろうか。情けない事である。


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  1. 開始 2011-11-04 (金) 11:28

2011年11月2日水曜日 14:30

「原発の分布」と「地震の分布」

白地図で各種の分布を調べると善いと思った。一番ウェブで手頃なのは「Google Map」だと思って調べていたら;
この手法を調べてみたいですね。

「google maps api 使用法」で検索すると、結構参考になりそうなサイトがあるようです。この内、素人に判り易いのは;
のようです。これと、先に述べたサイトのhtmlとを比較してみると、世界地図を表すのは出来そうです。

まだ、地震の分布、原発の分布、人口の分布、などと言った統計データの入手、それを地図上にプロットする部分は、サイトのhtmlから更に探る必要があります。

以降の話は技術的な部分が多くなってくるので、兄弟Blogger;
で進めるようにします。

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  1. 開始 2011-11-02 (水) 14:30
  2. 追加 2011-11-02  (水) 18:06「google maps api 使用法」
  3. 追加 2011-11-03  (木) 11:24 Google Maps入門 
  4. 追加 2011-11-03  (木) 14:21 兄弟Blogger

2011年11月1日火曜日 9:33

世界地図の白地図

ちょっと調べてみると;
というサイトが見つかった。地震の分布と原発の分布をダイレクトに比較するのにLibreOfficeのCalcで作成できるかも知れない。

このミラー図法というのは;
のように,経度はリニアだが,緯度はノン・リニアである。グーでルマン関数の逆関数を調べる必要が在るらしい。


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  1. 開始 2011-11-01 (火) 09:33

2011年10月29日土曜日 21:20

世界中の地震の分布図と原発の関係

先ほど理科年表に目を向けると「世界地震分布図、国際地震センタ=ISC」というものがあった。 そこで、ウェブに、ISCのデータがないかと探した。ISCのサイトの見方が判らなかったが、比較的丁寧な米国の大学のサイトが見つかった;

理科年表に類似したマップには;
Figure 12.  Map of worldwide earthquakes, 1990-1993.  Figure from the USGS.
がある。少し迫力があるマップとしては;
Figure 14.  Earth's plates and earthquake epicenters from 1960-2000.  Epicenters are shown by dots with dot size proportional to earthquake magnitude.  Color of dots indicates depth of earthquake focus.  See legend in lower left hand corner.  Plate boundaries are thin lines (red = divergent boundaries; yellow = convergent boundaries; blue = transform boundaries).  Figure modified from SeisVolE screen display.


このような地震データと、世界の原子力発電所の分布図を同時に見ると、地震や津波から強く影響を受けそうな場所が分かると思われる。

我が国は、地震・津波によって原子力発電所の事故を起こした初めての国でもあり、同時に世界に向けて原子炉を輸出しようとすらしている国である。

今後、人口や産業の爆発的な増大が起る現時点で、「安全な原子力発電」を開発し、世界に貢献する責務があるのではなかろうか。

というのも、現在の軽水炉原発を止めるだけで、安全が担保できる訳ではないからだ。

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  1. 開始 2011-10-29 (土) 21:20

2011年10月28日金曜日 16:43

東電東電・福島第一原子力発電所事故より7ヶ月

東電・福島原子力発電所の事故以後2ヶ月目に、当時の菅首相から中部電力の浜岡原子力発電所の運転中止要請があった。その時に次のコメント;
を作成した。当時は、「津波の危険性」が強く危惧されていたときであり、首相の政治的決断としては、それなりに評価できるものであったと思う。

しかし、その当時は、 1Fの事故後の状態もまだ判らず、急速な状態把握、緊急対策の立案、撤去作業などが進むところであり、冷静な論議を出来ない事も止む終えないところだったと思

しかし、その後、首相の交代ごには、与野党を含めたな論議、原子力安全委員会などを中心とした、現状把握、データの開示(1Fの地震・津波による力学的データ、監視カメラの画像、放射線量・核種の分析)のもとに、今後の修復計画立案、他の原子力発電システムにたいする緊急対策の提言などを国民に向けて判り易く紹介する。

それを受けて国会の場で
  • 1Fでの状況の開示と「冷温停止」の定量的な裏付け
  • 1F4の「使用済み核燃料プール」の対策現状と、今後の安全対策の提案。
をしっかりと論議するべきであろう。

それと平行して、原子力委員会は、広い観点から、中長期的な原子力発電についての再評価の提言をするものと思っていたが、昨日の記事のように;
なんとも、不適切な試案を出したのにとどまっている。

また、原子力安全委員会は、これまでの対応不足について責任をとって辞任し、あらたなメンバーで、国民に向かって明快な説明を旨とした新委員会を立ち上げるべきではないのか。たとえ、1・2ヶ月くらいの時間が空費しても、最終的には「実質的で早い」結論が得られるのではなかろうか。





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  1. 開始 2011-10-28 (金) 16:43


2011年10月26日水曜日 20:25

原子力委員会の2011-10-25の試算

2011-10-25の朝日新聞・夕刊の第1面に;
  • 核燃料の再利用「割高」
    • 原子力委員会試算 地中埋設の2倍
と言うような記事が出ていた。

現状のように、未だ東電・福島原子力発電所の状態が危機的であり、定量的なデータすら真っ当に評価されていない段階で、将来の核燃料の処分コストを気に論議している暇があるのだろうか。

むしろ、原子力委員会に期待されているのは、広汎な見識にたって、原子力安全委員会や原子力安全保安院の専門職の行動をチェックし、我が国や世界の人口爆発にともなう大局的なエネルギー政策のなかの原子力政策に提言をするのがその役割ではないのか。
  • これまでの原子力政策の基本方針のどこに間違いがあり、
  • 東電・福島原子力発電所の現状を踏まへて、現在の既存原子力発電所の;
    1.  原子炉や配管の「耐震性の実証的確認」
    2. 津波に対する解析の問題点と対策
    3. 使用済み核燃料プールの「耐震性の早期改善案」の検討と実行的対策
  • 「軽水炉・高速増殖炉」の見直し
  • これまでの核燃料の今後の処理政策の見直し
    • 現在の軽水炉を廃止しても、「使用済み核燃料プール」の状態を保持する限り、むしろ、危険性は減少しないのである。
 ところが、今回の試算というのは、むしろ原子力安全委員会の出すようなもので、原子力委員会が行う提言とは違うように感じた。そこで、原子力委員会のサイトを拝見すると;


5人の委員のうち、2人が;電力中研究所、東電顧問・東大特認教授;で占められている。これでは、広汎な見識にたって原子力発電のあるべき姿を語る資格はないのではなかろうか。

ここで気がついたのですが、「内閣府原子力委員会」「内閣府原子力安全委員会」と「内閣府」が共通です。本来、「内閣府」は内閣の活動をサポートするべき黒子の筈ですか、利益団体に牛耳られているのは本末転倒と思えます。

国会において、野党が「内閣府付置委員会」の意見を丁寧に引き出して、本来の姿に戻すことが必要なきもする。

もちろん、報道関係からも、具体的な分析記事が出て来るべきではなかろうか。



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  1. 開始 2011-10-26 (水) 20:25
  2. 追加 2011-10-27  (木) 13:10


2011年10月24日月曜日 17:43

文科省の「プルトニウム、ストロンチウムの分布資料」」

気にはなっていたが忙しくて、調べる暇もなかった。 先ほど、時間が取れたので検索すると;
という判りにくい所に;

  • 「5600_0930.pdf:
    • 文部科学省による、プルトニウム、ストロンウムの核種分析の結について
として公開されている。・

この手の放射化分析が容易でなさそうなのは、ある程度想像がつくが、幾らなんでも6月にサンプリングがされたのに、発表までに3ヶ月もかかるのだろうか。

以前調べたときにしったのだが、放射線量の測定だけでなく、質量分析法を用いれば、「放射化」したり、「アルファ線測定の為の試料準備」といった時間がかかる行程ながしに高速にデータを得る事ができるはずである。

所が、単純に線量比較からだけで、
  • セシウム 134、137 の 50 年間積算実効線量に比べて、プルトニウムや放射性ストロンチ ウムの 50 年間積算実効線量は非常に小さいことから、今後の被ばく線量評価や除染対策 においては、セシウム 134、137 の沈着量に着目していくことが適切であると考える。 
というような結論がでるだけでは、正しい評価といえるのだろうか。

むしろ、「プルトニウム」のような大きな質量の生成物が、40km圏まで飛散していることである。従って、本来は原子燃料の主要成分であるU238の分布マップも同時に測定することが必要ではないのか。

今からでも遅くないから、放射化にしたサンプルの質量分析をして、安定原子、U238の飛散マップを作るのは、今回の原子炉事故の解析の上でも重要な作業と思われる。


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  1. 開始 2011-10-24 (月) 18:17

2011年10月1日土曜日 2:01

参議院・予算委員会の論議

先日、2011-09-29(木)のテレビで、参議院・予算委員会において民主党の風直樹さんの質疑があり拝見した。途中からお聞きし、後半に電話が入り、すべては聴き逃したものの、丁寧な論議であった。この位の論議は野党であってもしてほしいものだ。論議は多岐に渡っていた;
  • 原子力安全委員会の事故直後から、現在までの活動について同委員長の班目さんと
    • 原子力安全委員会は現在の法律でも、もっと積極的に動けたのではないか?
    • 国民に対する説明が不足しすぎている
    • これらに対して原子力安全委員会委員長の説明は形式論に終わっていた。
      • 事ここに至って、未だ説明責任が果たせないのはなぜだろうか?
      • 研究者としての資質と誠意が問われているのではないか。
  • 来年に新設の原子力安全庁について原子力事故担当大臣の細野豪志と論議
    • こら辺は、細野さんが論議を伏せている感じがたかいようだ。
    • 民主党の悪い癖として、政府に入ると、ジワジワと省庁からの圧力に屈するようだ。
    • これに対抗するのは、国会での論戦と、それによる国民の高い理解ではないのか。
  • 東電LiveCameraの存在
    • 停電になるまでの映像は、地震波による純粋な破壊が直接的に検証できる第一級の資料である。
    • 広く国民に開示し、原子力事故調査委員会で検討するべきだ。
  • 以下、電話の為に聞けなかった。
 風間さんの論議は、与党からの質問のために甘い部分があると感じるが、大変に筋の通った論議だとおもう。本来、みんなの党、社民党、共産党などが突くべき質問だとおもう。

風間さんの略歴を拝見すると「法律」が専門との事だが、丁寧に事実を調べ、対抗策を考えるという意味で、政治家として正道をいっているとおもう。このような人物を核にして、民主党内部で論議を尽くし、その結果を国会で論づるベキではないのか。

野党も、いい加減、な突き上げをやめて、実のある論議をしてほしい。国会議員のなかで実質的な論議のできる人は一桁もいないのではないか。

また、原子力安全委員会、原子力安全保安院などのお役人の国民に対する説明責任は国会で丁寧に論議するべきであろう。

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  1. 開始 2011-10-01 (土) 02:01

2011年8月23日火曜日 21:15

節電とパソコンの熱耐性

自分のパソコンはアップルのiMacであるが,その旧型, iMac(17inch, G5, 160GB-HDD, PPC) が昨年の連休後半に電源が凄い発熱をしてダウンした。その内蔵HDDを救出して,外付けHDDとして,昨年の6月にiMac(21.5inch, 500GB-HDD, intel core 2 duo, late 2009)に買い替えた。

当面はハードウェアは安全と思っていたが,室温が32℃を越えて来ると,新しいiMacの電源部も熱くなる。内部にはかなりの数の温度センサがあり,3つのファンの回転数を制御しているらしい。これの温度センサとファンの回転数を表示するプログラムがあり,一番肝心のCPU温度のフィードバックが不調のようだ;
これ以来,このiMacを修理に出す為に,バックアップ・マシン(Lion版のMac mini)を入手したものの,使っているモニタと相性が悪いらしくて,調整に手間取ってしまった。

まるで,道具に使われている状態だった。それも,だいぶ目処が立ってきたので,このブログにも少しずつ復帰したいものです。


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  1. 開始  2011-08-23 (火) 21:15


2011年7月14日木曜日 18:58

与党・民主党はなぜ党内論議が出来ないのか?

野党の時の民主党は,マニュフェスとを段階的に改造しながら公開して来たと思う。そして政権を取った時には,激しい与野党の論戦のなかでマニュフェスとがたたき台になって論議が沸騰するかと思っていた。

が,実際は,細かい言葉尻や,個人攻撃など,政治的論戦以外で時間の浪費が起こったり,鳩山首相の理想を閣僚がバックアップせずに自爆したり,管首相も第三国人からの献金疑惑で立ち往生したりと...。

ただ,与党が腰砕けになったのは事実だが,それにしても政権の実行を実際に担当する省庁に君臨する高級官僚の方々が政権に仕える義務を無視した行為を認める訳にはいかないのではないか。この認識は
  • 「多くの日本の市民が等しく持つもの」であり,
  • 今後の我が国の進路を規定する強い力ではなかろうか。

逆に考えると,高級官僚になった方々を除けば,一般職員の方々が市民の代表である内閣を無視する事はまだまだ少ないのではなかろうか。

其の観点からすると,管首相の暴走と思える「脱原発論」は,多くの市民が内心心に描いていた「原発不安論」が実際に在り得ることであるという意識を市民にもたらした,という意味で,とてつもなく大きな功績であろう。

が,しかし,大震災の地震・津波災害や,それに伴う原発災害を全力を掛けて立ち向かうのと,今後の原子力問題を冷静に,かつ実効的に進めるのは同時にやらねばならない。

国会も幾つかの専門委員会を並行して進め,全委員会をインターネット中継して,議員の論戦に対して,国民からの意見を集積して,それをインターネットで集計・公開して,市民から専門委員会へのフィードバックを強化するといった工夫が在っても善いのではないか。

また,議員の論戦に対して,各省庁が持つ資料を参考資料としてネット上に公開するような必要があるとおもう。具体的なデータに基づいた市民レベルの理解が進めば,国会議員達だけでは逃していたようなアイデアが出てくるような可能性があると思う。

管さんも,折角得たチャンスなのだから「脱原発」といった硬直的な主張にスティックしないで,本当の意味での行政改革に繋がるアイデアを実現する方が善いのでは?

他方,現政権の首相と担当大臣の食い違いが多くのマスコミで叩かれているようだが,その本当の問題は;
  • ある省庁に配属された「担当大臣とその一団」とその省庁の「エリート官僚群」との力関係が本質的ではないか。
  •  多くの「たとえ,実働官僚が誠実に仕事をしても」,「エリート官僚群は自らの利益(言葉上では省益)を優先し」,「大臣の方針を優先に,部下を動かそうとしない」のではないか。
    • 原子力安全委員会の「市民への説明不足」とか「スピーディの公開遅れ」
    • 原子力安全・保安院の「状況把握能力のなさ」,「燃料棒溶融を口にした審議官の更迭」,「高濃度放射線汚染水の市民・外国への通告無しのの放出許可」などなど。
  • また未だ,「市民からの災害義援金」を事務レベルで遅延している事,などなど。
これらは,長い期間に渡って,自民党政治が育んで来たのではあるが,民主党であるからこそ,現在で大鉈を振れるのではなかろうか。

其の意味では,民主党の党員は,上から下まで一丸となって,これらの改革に邁進せずしてなんとなるのか。

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  1. 開始 2011-07-14 (木) 18:59
  2. 修正 2011-07-14  (木) 19:26

    2011年7月13日水曜日 17:46

    2011-07-13 (水) の朝日新聞・朝刊の原発特集

    最近の原発報道は劣化が激しいが,今朝の朝日新聞の朝刊第一面に;
    • いまこそ 政策の大転換を
      • 提言 原発ゼロ社会
        • 論説主幹 署名入り
    があった。漸く本格的な論議が出たかと思い,期待をしながら読んだが...。

    これが,日本を代表する新聞の一つの,それも署名記事であるとは信じ難い。原発事故が起こって最初の1,2ヶ月は仕方ないと思っていたが,時が経つに連れて若手の記者たちは段々と深い理解が出て来たと思ったが。まさか「論説主幹」がこのように筋の無い報道をあたかも良く練った報道であるかのように書かれるとは,全くの想定外の展開だ。

    続きは「社説特集をオピニオン面(第14,15面)に組んだ」というので,一抹の期待をもってみたのだが,脱原発の要である「使用済み核燃料群」については;
    • 核燃料サイクルは撤去
      • 廃棄物の処理
    これでは,某政党の政策レベル程度の話で,論説主幹が署名入りで 書く様な記事では無かろう。これではジャーナリストとして完全に失格ではなかろうか。

    編集長以下,論説員達は全員辞表を出すべきだと考えるが,如何。

    ーーーー
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    1. 開始 2011-07-13  (水) 17:46
    2. 追加 2011-07-14  (木) 15:56 署名記事について

      2011年7月12日火曜日 18:19

      国会論議

      みんなの党の「浅尾 敬一郎」議員と管首相の論戦を途中から拝見したが,浅尾さんは「使用済み核燃料」の処理について明確な意見を陳述されて,管さんも初めて聞いた話のようだが,その重要性を理解したという展開だった。

      私らのように市井の市民から観てもやや時間的に遅すぎるようだが,国会というところは「自分達の頭で考えたり,疑問に思った事を元に正々堂々と論戦する」ところだという意味で,とても重要な第一歩を踏み出したとおもう。

      願わくば,他の閣僚も,自分の省庁のエリート官僚から詳細なブリーフィングを受けて,それを理解するだけでも大変だろうとは思います。けれど,今日の浅尾・管の論戦を観て,本当の論議をするのは,
      • 難しい言葉でツジツマ合わせをすることでなくて,
      • 大切な点を論議を通じて明らかにして行くこと,
      • 論戦後に,さらにその問題点を煮詰めて行く。
      という当たり前の事をすればいいのだ,と言う事を知って欲しい。

      其の意味で,経産省の「海江田 万里」大臣は,段々洗練され始めているようにおもう。恐らく,海江田さんが,自分の言葉で官僚に向かって再質問をどんどんしていけば,海江田さんは次の首相候補の先頭に立てる可能性すら感じる。

      先日も,社会民主党の女性議員(メモを無くしてしまったのが残念)が鋭い質問したり ,共産党の議員がシャープな切り込みをされたり,と従来の国会の枠組みに縛られぬ議員活動がみられる。社会民主党や共産党の議員諸氏には,「党の言葉」から少々逸脱したとして「自分の言葉」でその問題意識を追求して欲しい。恐らく,始めに述べた浅尾さんにも匹敵する,市民に判り易い論戦が構築できると期待する。

      他方,自民党・公明党は相変わらず,中傷・誹謗の路線から離れられないようだ。これまでの官僚のお膳立てに乗って,形だけの行政府を動かして来た結果が出ている事に今だ気がつかないのか。恐らく,若い議員の中には,実力のある人々が埋もれていると思う。感情論に負けないで,自分の頭で考えた論議を展開して欲しいものだ。

      なお,週間朝日に「国会の温度が24℃程で寒いからジャケットを手放せないのだ」 といった記事があったので,服装を観ていた。管さんを筆頭に結構厚めのジャケットをお召になっていた。これでは市民に「28℃」で節電してねという主張が通らないのではなかろうか。国会の威厳は「服装」で計られるのではない。「市民に判り易い論議の応酬と正しい結論」を得る事で評価されるのである。
      • まずは内閣の構成員が手本を示し,
      • 公僕たる官僚のトップが手本を示す。
      ので無ければならないでしょう。

      ちなみに,私のところは,扇風機だけの空冷で,現在30.3℃です。

      ーーーー
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      1. 開始 2011-07-12  (火) 18:19
      2. 追加 2011-07-12  (火) 18:35 国会の温度
      2011年7月10日日曜日 23:33

      「原発の安全性」をストレス・テストで本当に確認できるのか?

      東電・福島第一原発の事故の教訓は本当に判っているのだろうか? もしそうならば,其の教訓を踏まえてストレス・テストを評価して,まずはストレス・テストの妥当性を確認してから,他の原発への実施を考えるのが正しいのではないのか?でも,現実は事故後4ヶ月も経過するに至現在でも,一般市民に判る形での報告はない。
      • 間違いなく,一部の行政の段階で止まっているのだろう。
      • でも,間違いなく「事実のリーク」は止められないのではなかろうか。
      その上,ヨーロッパのように大型地震があまり無い所で策定されたストレス・テストを我が国に単純適用させるのに,どれだけの意味が在るのだろうか?

      政府がストレス・テストを実施して,原発の稼働率を上げたいという焦りは十二分にも理解出来る。しかし,現実の電力消費量の動向は,主要製造業の『「土日休日」→「木金休日」』によってドラスティックに変化しつつあるようだ。私見だが;
      むしろ,今回の『東電・福島第一原発の事故の教訓』は大雑把にいって;
      1.  緊急冷却系が作動しなかった時の,対応手順が明確でなかったこと。
      2. 原子炉格納容器のベント時に,水素ガスが正常に排気煙突に流れずに逆流して,水素爆発にいたった可能性があること。従って,その可能性についての検証と,緊急対策がとられていない限り,同形式のBWR乃至はABWRはストレス・テスト以前に稼働不可能ではないのか。これに類似した可能性は,PWR乃至はAPWRにも起こる可能性は否定できないが,本当にチェックしたのだろうか。
      3. 1F3の場合,炉は定期点検中であって,「使用済み燃料プール」だけであって,本来安全の筈であった。にも関わらず,水素ガス爆発をした。その本当の経緯は何も語られていない。私の個人的な見解では,「使用済み燃料プールは構造的に不安定」では無かろうか:
        1. 何が本当の切っ掛けで「冷温停止の燃料プールで水素爆発」が起こったのか?
        2. 「冷温停止の燃料プール」としても,その容器は「水だけ」に近いのではないのか。このプールの容器は「原子炉建屋」だけであって,脆弱すぎる構造なのではないのか。少なくとも,原子炉建屋の外部に,「使用済み燃料プール建屋」を設置して,燃料棒間の距離を十二分に離して保管し,高濃度ホウ酸水で冷却するようなシステムを新たに準備するべきではないか。
      4. 津波被害にハイライトが偏っているが,地震波による直接被害の検証はいまだ皆無である。我が国の「建築学会」「土木学会」「物理学会」「放射線化学学会」などの参加を得て,「原子力学会」が政府とは独自に検証委員会を発足させる必要はないのか。
        1. いくら現状の原発事故対策が必要だからといって,事故を起こした東電が単独で現状を正しく検証するとは信じ難い。
        2. 「連続浄化システム」が曲がりなりにも運行を開始し出した現在,第三者の検証委員会が現場を調査する事が最優先するのではないのか。
      5. 1F全体の放射線分布も,詳細に計測し,事故の規模の正確な評価をする事は大切だ。4項の調査委員会と並行して,放射線調査委員会を発足させて,其の結果をインターネット経由で市民に公開し,報告書も同様に公開し,そのまま,IAEAに正式報告とするべきではないのか。
      6. 軽水炉型原発(BWR, ABWR, PWR, APWR)の弱点をさらに分析し,溶融塩型原発などへの転換可能性を早急に検討すべきではなかろうか。グリーン・エネルギーに乗り換えたとしても,これまでの軽水炉で使われて来た「使用済み核燃料」の保管は我が国の責任である事から逃れられないのだから。「政府」「国会」「財界」「学会」の全てで,冷静に,しかし早急に問題と向き合うべきなのではないのか。
        1. 此の問題は,「環境問題」「発展途上国のエネルギ問題」とも裏腹の関係がある。
        2. 我が国は,技術的にも,理論的にもこれらについて十分なバックグラウンドを有している。「官僚的な狭い了見」を捨てて,世界に我が国の意見として展開して行けば,国連とかIAEAでの活躍の場を得る事ができないだろうか?
      7. 福島県やその周辺の県に対して,健康に関するサポートは十二分に行うべきである。やはり専門の「放射線健康省」を設置すべきではないのか。これも 国連とかIAEAと連携して,公開を建前に活動する。
      ーーーー
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      1. 開始 2011-07-10  (日) 23:33 
      2. 修正 2011-07-11  (月) 18:54 タイトルの変更
      13:31

      「電力消費の実際動向」をどう見るか?

      国会や報道では相変わらず抽象論というか,実の無い形式論が延々と続いているように思われる。

      国会では無理とは思っていたが,まさか報道でも「電力消費の実際動向」が論議されない様なので,試みに検討をしてみたい。

      鍵は,先週の7月6日(水)から以降の電力消費動向の変遷である。というのは,自動車産業が「土日の休み」を「木金の休み」に変更した筈だから,そろそろ明示的に電力消費動向に反省すると予測していたからである。7月6日(水)から東電の電力消費グラフ,東電「でんき予報」,を保存するつもりだったが,忘れてしまった。幸い手元には7月8日(金)と7月9日(土)のグラフだけは残っているので,それを元に考察したい。

      図1 7月8日(金)
      図2 7月9日(土)

      注目すべきは,「緑色の線(5分毎の実測値)」の動向である。本来ならば図1は金曜日なので通常業務の筈で,電力消費も大きい筈だ。事実,図1の「青色丸の線:去年の相当日」では, 昼食後13:00から夕方の17:00までの時間帯で4500万kW前後の値を示している。同じ時間帯について「緑色の線(5分毎の実測値)」では4200万kW前後だから,去年より300万kW程少ない。さらに,図1の「桃色丸の線」は前日,7月7日(木)の値を示すが,同じ時間帯では4000万kWを割り込んでいる。

      これらは,SONYや自動車産業が
      •  「木金の休み」に変更した結果を反映している
      と推定出来るだろう。

      というのも,図2は本来,週末の土曜日なので,金曜日に比べて電力需要が低下する筈なのに,むしろ図1とほぼ同一な電力消費動向を示している。さらに今日,日曜日でも図2とほとんど変わらない電力消費をしている。まさに,昼間の電力消費形態は,少なくとも「木〜日」の間は平準化されつつ在ると言える。恐らく,一週間を通して,電力需要の平坦化が実現しつつ在ると考えられる。

      重要なのは,経産省とか国会が論議した結果「電力需要の平坦化が実現」したのでは無い事だ。民間が世界に伍して生き抜く為に「自分たちで実施出来る効果的な方法」を淡々と実行した結果であるということだ。

      まさに,「国会」「行政」などの存在意義が問われているのではないでしょうか。このような状況を一市民が簡単に分析出来るのも「報道」によるものではなく,「東電という原発事故を起こした企業のサイトでの資料」を観て判ったということです。

       「国会」「行政」「報道」などの人々は,もっと時間を有効に活用して,事実の分析を元に「次の一手」について実のある論議をする義務が在る。それが出来ないなら,与野党の垣根を越えて「共に潔く辞任」すべきだ。


      時々刻々と台風シーズンは近づき,子供達の健康は脅威にさらされ,脆弱な「使用済み燃料プール」は次の大型地震でどこまで持ちこたえるといえるのか。

      少なくとも,原子力委員会,原子力安全委員会,原子力安全・保安院の旧来の構成員は,
      • これまでの経緯に束縛されず,
      • 公正な立場で判断が出来き,
      • 専門能力を有すると同時に,一般市民に判り易く状況説明できる
      ことを条件に,人身を一新すべきであろう。

      ーーーー
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      1. 開始 2011年7月10日 日曜日 13時31分34秒
      2011年7月6日水曜日 2:20

      NHKのTV番組,2つ

      このところNHKのTV番組は惚けている感じが強いのであまり見ない。今日は久々のプールに行って疲労したので,夕食後,久々にNHKを拝見して興味深い番組をみた。

      底の浅い批判番組を連発するよりも,現在の我が国の問題点に直結する様な番組をしっかり報道して行くのが,NHKに課せられた責務なのだという事を,今更ながらに感じた。

       ■ 一つ目:「NHK ETV さかのぼり日本史」22:00〜22:25
      • 途中から拝見したが,「行政」の歪な構造は,伊藤博文がドイツ視察時に;
        • 議会の必要以上の強い力により行政の執行が阻害されるという経験から
      • 内閣と官僚に多くの権力を付与した;
        • 天皇による「勅令」という方法で,議会と並行した「権力」を得た。
        • 実際の「勅令」は,官僚が立案するので,段々と「官僚の議会・国民の軽視」の土壌を
        • 議会の起案も官僚によるものが8割ほどだった。
      • まさに,現在,我々の見る「国会中継の無意味な論戦」の大元が,上記の様な「カラクリ」にその源があるのだと判る。
      •  現在のジャーナリストは一丸となって,
        •  「斯様な官僚王国を突き崩す為の論陣を張る」べきではないのか。
        • 「政権保持者の良い所は評価」して,「政権保持者の悪い所は厳しく追及」し,
        • 政権や議会がアイデアが無い所は,世界中の国々から「対処法」をかき集めて,「市民に向けて説明」するべきだろう。
        • 言うならば,「勅令」に対向する「市民の正しい理解形成」→「議会・政権の正しい運用」こそが現在の日本に欠けているのではないか。
      •  この「大震災からの復興」を正しく(少なくとも世界に負けぬ程に)推進するには,帝国憲法以来の悪しき構造を突き崩すしかないのではなかろうか。  

      ■二つ目:「NHK BS 世界のドキュメンタリ」00:00〜00:45
      ■■チェルノブイリ事故25年:被爆の森はいま
      • これは一つの観点からのドキュメンタリとしてみれば興味深い。
      • と同時に,必ずしも説明が十分でなく,端折り過ぎだ。
      • 数回に分けたとしても,一般市民が明確に理解出来る解説をNHK自らが作るべきだろう。
      • 反対意見なども,同様にNHK自らが作るか,紹介するベキだろう。

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      1. 開始 2011-07-06 (水) 02:20
      2011年7月4日月曜日 13:01

      大震災後4ヶ月になるが

      国会の論戦は空転を続けているとしか見えない。多くの議員は新しい内閣が出来ないと論議は進まないというのだが,本当か?

      やはり,国会議員達に幾ら正しく論議してくれと願っても「思考力停止の彼ら/彼女ら」には所詮むりなことではなかろうか。勿論,かかる状況にあっても,悠然と省庁の利害にのみ着目している官僚の諸氏に期待することすら出来ない。

      一番期待したのは,真実を伝えるジャーナリストの諸氏であるが,震災から2,3ヶ月の間は,緊張感が溢れ,真実の報道をする意欲の元に,鋭い切り口がみられた。ところが,特に原発事故が沈静化しつつある現在,報道が意識的に抑制されだしているように感じる。

      今回の東電・福島第1原発の事故では;
      • 燃料棒の溶融がおこり,原子炉圧力容器から溶け出して,そのある部分は制御棒の周辺から溶融落下し,
      • 原子炉格納容器にも燃料棒の溶融物が溜まり,
      • さらに,格納容器の破損部分から環境に燃料棒の溶融物としての核分裂生成物質が水に溶解して拡散している。
      これはこれで大変なことである。他方,これらの溶融物を冷却する為に水が注水され,其の為に高濃度汚染水が大量に発生している。これもここ数日のなかで;
      •  連続除染冷却システムが稼働することで,海水への汚染リスクを低減出来る可能性が出来た。
      • 仏・米の両国の技術支援を受けるという決断と,それに続く設計陣,建設陣の力量は我が国の基盤技術の高さを示すものであるが,世界に向けてその内容を公開する義務を我が国が負っていることを忘れてはいけないだろう。
      • また,短期間の工期,高濃度放射線環境,強い日射,放射線防護服を着用しながらの現地工事の皆様には市民全員が敬意の念を持ちます。感謝するとともに,福祉厚生,賃金の確保がなされる事を望みます。
      これらの陰に隠れて,実際の原子炉事故調査委員会の伸展はどうなっているのだろうか;
      • 地震波の直接的影響の調査分析
      • 津波の直接的影響の調査分析
      • 原子炉の構造崩壊の調査分析
      • 原子炉から近隣地区までの放射線分析,質量分析などの調査分析
      などがどんどん進行してしかるべきではないのか。これらが無いと,他の原発などでの安全性の確保の論議,原発再稼働の為の指針をつくることが出来ないのではなかろうか。

      また,今回の原発事故で,私自身強く認識し出しているのは,
      • 原子炉建屋の内部爆発に対する脆弱性
      • 原子炉建屋の飛行物体にたいする脆弱性
      • 「使用済み燃料」の保管体制の脆弱性
      がなんとも無配慮であるということです。ジャーナリスト達はこれを認識するにつれて,報道を自粛しているのではないか。

      また,原子炉事故調査委員会は,これらの責任追及を恐れて,先に述べた調査分析を先延ばしにしているのではなかろうか。

      他方,TV報道で散見して来たようだが,『軽水型原発の運行に伴って出来ている「使用済み燃料」』についての論議を早急に立ち上げる必要があろう;
      • 「使用済み燃料プール」という脆弱な構造に早急に手を打つ必要がある。
      • 「自然エネルギーへの転換」は賛成だが,
      • 「使用済み燃料」の中期的処理をも忘れられない;
        • これまでの高速増殖炉の発想は中止し
        • 「溶融塩型原発」なども冷静に検討するべきではないか。
      これらの論議は,複雑になりがちなので,TVで始めるよりは,新聞やインターネットを軸に進めるのが善いのではなかろうか。

      いずれにしろ,我が国の産業・環境・経済と幅広くリンクする論議なので,最早国会の論議にはきたいできないのである。ジャーナリストの皆さん,頑張ってください。

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      1. 開始 2011-07-04 13:01


      2011年7月3日日曜日 0:02

      本サイトの最近の動向

      私事で恐縮ですが,5月の暮れから自分の開設してしていたWikiに強烈な悪戯が発生し,自分の力ではディフェンス出来なく成ったので,非公開としました。本当は強固なWikiに乗り換えたかったのですが,準備が戸となわず,このサイトで練習している「GoogleのBlogger」へ緊急避難をして,先週末に大雑把な避難は終わりましたが,細かな所は未修整のままや,手つかずになっています。

      Bloggerは,立ち上がりは早いですが,システムが非公開の為に使い勝手のいい状態を作る,所謂,チューニング」には向いていません。そこで,Bloggerで得た運用ノウハウを自分でチューニングできるWordPressの練習をして,ゆくゆくはDokuWikiに移行したいと思うように成りました。

      其の為に,PHPの練習と,その環境づくりにかなりの時間が割かれる見込みです。

      他方,東電・福島第一原発の現地は,報道では色々と叩かれているようですが,天候状況や大きな余震が無いという,希有の状況を生かして,「循環注水システム」が段階的に立ち上がりつつある。現地の作業員,工場での設計員や作業員の皆さんの献身的な作業があればこそ,このような短期間にここまで来たのだとおもう。

      上記の作業を遂行した関係者の皆様は「日本の工業レベルの高さ」を「世界」に対して,また「未来」に対して証明したと思える。

      しかし,自然災害の猛威はまだまだ継続している。とくに「梅雨による高降水量」,「台風による強風」によって
      • 「原子炉建屋」の
        • 原子炉圧力容器
          • 燃料棒溶融で残った部分
        • 原子炉格納容器
          • 燃料棒溶融でメルト・ダウンした部分
          • 更に原子炉建屋の床のは損部から水に溶け出している核燃料中の核反応生成物の環境への拡散。
      • 「タービン建屋」
        • 一次冷却水系の破断部からの核燃料中の核反応生成物の建屋床への流失。
        • 建屋床から環境への拡散。
      • 「使用済み燃料プール中」の保管燃料
        • 今の所,写真映像や温度分布,プール水の成分分析などの資料公開がほとんどない。
        • むしろ,壊れたとは言え,構造物である「原子炉圧力容器」「原子炉格納容器」のような鎧すらない「燃料プール」に;
          • 大雨の注入
          • 台風による物体の落下
          • 余震によるプール破壊
        •  などの危険が現在進行中であるという危機感が「報道」から聞こえてこない。一種の報道管制ではないのか?
      緊急時の国会は
      • 災害予算を効果的に遂行する為の論議
      • 原発の現在進行中の危機削減の為の次の策の論議
      • 各原発の原子炉に張り付いている「使用済み燃料棒」の安全対策
        • これをうやむやにしているから,原子炉を抱えている地方自治体の首長さん達が判断出来ないでいるのだと思う。
        • もう,「金で心配を覆い隠す」というのは通用しない。
      • 正しい問題整理をして,首相が市民の皆さんに向けて正しい説明をするべきだ。
        • 軽水型炉を停止しても,原子炉は無くせない事を正直に言明すべきだ。
        • たとえば溶融塩型炉などの代替え策によって,これまでの軽水型炉で生産して来た
          • 「使用済み核燃料」=「安定ウラン」+「核分裂性燃料(ウラン,プルトニウム」 +「核分裂性生成物」
        • これらの処理が出来るのは「高速増殖炉」だけではないという点を明示するべきではなかろうか。
      現在の政権中枢にいる政治家は,将来の歴史家に向かって「正直に現状認識」を示す義務が在るのではないか。これこそが自民党が作り上げた虚構の崩壊を起こす唯一の方法ではなかろうか。

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      1. 開始 2011-07-03 00:02
      2011年6月19日日曜日 19:55

      溶融塩型原発のウィキペディア資料

      「FLiBe」で検索していたら,「Molten-Salt Reactor Experiment: Wikipedia」にぶつかった。

      まだ日本語版が無いようだな。勉強も兼ねて眺めてみるか。

      ところが,「溶融塩原子炉:ウィキペディア」 があった。

      ーーーー
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      1. 開始 2011-06-19 19:55
      2. 追加 2011-06-19 20:29
      17:27

      古川和男・著「原発安全革命」,その2

      この本を図書館から借用したあとに,自分のWikiサイトに執拗な攻撃が起こったために其の手当で時間が潰れた。借用の延長をしようとしたが次の予約が入っていて駄目。アマゾンから購入しようとしたが,数週間かかる模様。慌てて拝見した。

      古川さんの考え方は直裁であるうえに,「ポスト東電フクシマを模索する我が国」だけでなく,「エネルギーに枯渇に対処するべきなアジア・アフリカ・南米の諸国」,そして「軽水炉型原発の使用済み燃料の処理に喘ぐ先進諸国」にとって,大事な枠組みを提供するものと思われる。

      本来ならば,国会に古川さん,古川さんの共同研究者を招致して,「溶融塩型原子炉システム」についての説明を求めるべきだろう。しかし,現状の国会では実質的な論議をする人材が居るとは思えない。

      民間の団体が中心になって,
      • 『「溶融塩型原子炉システム」を考える市民会議』を立ち上げて,
      • 個人から「会議の運営資金」を調達して,会議を開き,
      • その会議の世界に向けた中継費用を有料で取り,今後の運営資金をえる。
      と思い切った方法論でも持ち出さないと,大震災からの復興にまぎれてしまうのではなかろうか。

      「溶融塩型原子炉システム」は一通り拝見し,必要箇所はスキャンしたので,自分の理解をチェックする為に,インターネットとか図書館で確認してみたい。

      スキャンした図面だけは下記に引用させて頂きます。

      左:Fig.2 p139,右:Fig.1 p138
      Fig.3 p141

      Fig.4 p149
      Fig.5 p154

      Fig.6 p155

      Fig.7 p157

      Fig.8 p163 

      Fig.9 p169

      左:Fig.11 p189,右:Fig.10 p188

      Fig.12 p195

      左:Fig.14 p197,右:Fig.13 p196

      Fig.15 p201


      ーーーー
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      開始 2011-06-19

      2011年6月18日土曜日 11:47

      ゲーツ国防長官の辞任

      TVのニュースでちらっと拝見したので,インターネットで調べるうちに,
      という記事を拝見した。米国においても官僚組織が政治家の制御に従わないという事を示している。まあ,これは世界共通なのかもしれないが,それでも;
      ゲーツ長官は、戦地から帰還した米軍負傷兵が陸軍病院で劣悪な治療環境に置かれていた問題を新聞がスクープしたことも挙げ、「国防総省が私に話さない問 題を教えてくれた」と語り、都合の悪いことは報告したがらない官僚と軍の体質を最後にちくりと批判した。(2011/06/17-14:29)
      と言われる「米国のジャーナリスト」には敬服する。

      我が国のジャーナリストの皆様もぜひとも奮起して頂きたい。

      ーーーー
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      1. 開始 2011-06-18 11:47
      2011年6月17日金曜日 17:33

      2011-06-16朝日新聞・夕刊の東電・原発報道

      夕刊の第1,2面に大きな記事がのった。まず,1面の記事は;

      図1:「ベント・注水難航」



      である。出典の形態が明確でないので,記事がどれだけの精度なのかやや不明である。ただし,15:40前後に3機の全交流電源喪失から1時間20分位の時間幅のなかで「所長が過酷事故対策の検討調査」に入ったという。これは「原子力安全・保安院,東電本社,官房長官」の記者会見と温度差が大きいように感じる。
      • 現地の所長さんの苦労が忍ばれる。
      • それにしても,原子力安全・保安院の情報収集能力,情報分析能力の欠如は酷すぎではないか。
      • 原発事故は現在も進行中であるので「原子力安全・保安院」全体の院長〜審議官を他の省庁の専門家と入れ替えるべきではないのか。
      • 原子力安全委員会も一般市民に判り易く現状を説明出来なかった事,「SPEEDIの早急な公開」をしなかった事の責任は高い。やはりこの点を解消する為に適任者への交代が必要ではなかろうか。
      本来ならば,「中立的な原子力事故調査委員会」が実働していて,これらの資料の信憑性のチェック,資料の改ざん対策などに乗り出していてしかるべきなのだが。


      次の2面の記事は;

      図2:4号機プール「水なかった恐れ少ない」
      これで,原発事故発生後,「米軍部隊に半径80km以内の侵入禁止」が命令された理由が判った。日本の政府内部,恐らく経産省系の圧力により,此の手の可能性についての論議を封じ込めた勢力がいたのではなかろうか。



      ーーーー
      1. 開始 2011-06-17 17:38
      2. 修正 2011-06-17 18:34
      3. 修正 2011-06-17 21:00
      2011年6月8日水曜日 14:21

      大連立? そもそも「政党」は必要か?

      大震災の復旧・復興にたいする国会の論議を拝見していても,国会議員・官僚の皆さん方の「実質的な論議」が無いのには驚く。

      また,原発事故に関わる東電・官僚の「事実隠蔽体質の根深さ」には,驚きを通り越して,悲しみを感じ入る。

      ある意味,「日本の官僚は優秀だ」というイメージが本当に砕け散ったのではあるまいか。では,なぜこのような事態が発生するのか?

      民間には競争原理が働いているので,「無作為」でいれば負けてしまう。ところが,官僚は;
      • 「霞ヶ関のそれぞれの村」
      • 「東電のような大会社への天下り」
      という世界で生きれるだけで,一般庶民に味わえない生活を送れるので,競争原理が働かないのだ。

      でも,本来,官僚は「国民に選ばれた内閣」に仕え,「国民に選ばれた議員」に監視されている筈である。なぜ,そのテェックが効かないのか?突き詰めると,
      • 議員の一人ほとりが,自分の政策構想が明確でない。
      • そこで「政党の枠組み」のなかで存在価値をアピール。
      • 従って,「議員自らの目で,官僚をチェックする」ところか,「官僚にチェックされない」為にキュウキュウとしている。
        • 民主党の「小澤さんや鳩山さん」などが判り易い事例だろう。
        • 以前の自民党の皆さんは「此の弱点」を隠すのが巧かっただけだろう。
        • 野党になった「現自民党の元内閣経験者」は野党になった段階で,昔の知見を元に,民主党内閣を揺さぶるかと思いきや,「感情的な批判」しかできていない。
          • まるで自民党代議士の「小泉2世化」現象が起こっている。
          • 谷垣さんは「小泉2世化」どころか「ピエロ化」しているだけでは?
      この手の構造化はどうして起きているのか? 結局,数百人も議員がいても,与野党を含めて,ほんの一握りの議員しかマスコミに出て来ないことを考えると良い。幾ら議員の数が多くとも,その一人ひとりが「自分の見識に基づいて行動し,意見を発信し,政策を述べ,官僚を指揮し,庶民に仕える」ようにして欲しいものです。

      其の為には「歴史ある省庁のデータ・ベース」を知り尽くした官僚に議員一人ひとりがバランス出来る能力が必要でしょう。其の為には;
      • 政党の概念を破棄し,議員一人ひとりの能力アップを計る。
      • ついては,政党助成金は中止する。
      • 議員の定数は,大凡,現行の議員定数の「1/10」とし,議員の給料は「1/5」程にする。これで議員の歳費は,「1/50」に圧縮する。
      • その替わり,『現行の「政党助成金」の1/2』と『現行の議員報酬の「49/50」』を議員の自由裁量による調査研究費にあてる。ただし,
        • 1円まで正確に領収書を添付する。
        • 個人的な不正使用が発覚した場合,懲役刑・罰金付きの刑罰を用意。
      • また,省庁とは別に,議員が共有できる研究機関を創設し,
        • 議員からの研究依頼に有料で対応し,
        • 一般市民には,これまでの研究成果を自由に検索できるように公開する。
          • 外交資料などの機密資料は20年ほどの非公開期間を設定
      この様な制度なら,二世議員などの利権保持とか官僚からの横滑りなどは無くなり,官僚とか国際社会と対等に政策を論じ,庶民の必要とする事を効率よく探し,夢を実現できる議員を育成できるのではなかろうか。

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      1. 開始 2011-06-08 14:21
      12:42

      IAEA閣僚級会合に対する暫定報告書

      2011-06-08付け・朝日新聞・朝刊によると,
      20日に開催予定のIAEA閣僚級会合に向けて,政府の原子力災害対策本部は7日に,国際原子力機関(IAEA)に報告した。
      報告の中身は,大別して3つ;
      1. 設備の不備:電源や機器類不十分
      2. 体制の不備:責任の所在あいまい
      3. 対応の不備:住民への説明が不足
      とのことだそうだ。

      これらの共通項は,「情報の隠蔽」では無かろうか。昔は;
      • 一部のエリート軍団が「情報を隠蔽」したうえで,効率の良い政策実現にむけて官僚を制御し,国民を統制したのである。
      • 今は,一般市民に対して「情報を隠蔽」しても,其の保持が不可能に成っている。にも拘らず,永田町・霞ヶ関の論理で,都合の良い問題先延ばしで,事故を悪化させたのである。
      こう考えると,
      • 「永田町から見た原子力村の改革」は無理ではないか。
      • まさに,これが怖いから「自民党」と「旧自民党系の民主党」とが管おろしに奮闘しているのだろう。
      • 「静かな市民革命」でも起こさないと,「情報公開社会」が育たないのだろう。
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      1. 開始 2011-06-08 12:42
      2011年6月6日月曜日 13:13

      古川和男・著「原発安全革命」

      区の図書館に5月8日に,上記の図書の旧版『「原発」革命』の予約を入れていて,最悪でも14日後には回って来る筈だった。その後,6月に入って電話をしたら,中身は同じなので,こちらを貸し出すというので借りた。

      東電・福島原発事故,中部電力・浜岡原発運転延期などによって,「再生可能エネルギー」への願望が高まっている。でも,これまで「軽水炉型原発」を取り入れて来たように,我が国は資源が乏しく,炭酸ガス抑制の約束も守れない訳であって,中期的には「原発」依存率を下げる事は不可能ではないのか。

      仮に「再生可能エネルギー」へのシフトが可能としても,これまでの「軽水炉型原発」で使われて来ている「ウラン・プルトニウム」などの核燃料の処理から我が国は足を洗えないのではないか。

       むしろ,原発が悪いのではなくて;
      • 危険要素が高い「軽水型原発」から,
      • フェイル・セーフな「溶融塩型原発」 にシフトして,
      • 「ウラン・プルトニウム」の処理をしつつ,
      •  「再生可能エネルギー」の立ち上がりを待つ。
      といった中期的な展望があり得ると感じる。「溶融塩型原発」は小型分散型なので;
      • 実験炉はお台場に!
        • → 東京でも地産地消。
        • 当然,監督官庁は地方自治体。→ 地産自治
      • 送電線網は緊急時対策に出来る。
      • 送電効率向上:200V,100Hzとか。
      • 夜間には水の電気分解。→ 水素燃料を自動車に: 地産地消。
        • 化石燃料系の輸入量の大幅削減。
      • 発展途上国のエネルギー供給。
      • 開発は国連中心にして,技術の透明性を確保:
        • でも,テロには利用出来ないので安心。
        • 実際の開発拠点は,核融合科学研究所(プラズマ研究はロシアに移管)し,IAEAの主導に委ねる。

      取り急ぎ,本書のご紹介まで。

      書誌事項:
      • 書名:原発安全革命
      • 著者:古川 和男
      • 出版:文芸春秋
      • ISBN: 978-4-16-660806-5

      読み終わったら,読後の感想を書きたいと思います。

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      1. 2011-06-07 開始
      1:35

      2011-05-25の朝日新聞・朝刊の原発関連記事

      去る5月25日の朝日新聞朝刊には,重要な原発関連記事が多数展開された;

      1. 一面トップ:「冷却配管 地震で破損か」
        • 福島第一3号機 耐震性に問題
        1. 一面:「原子力村は伏魔殿」
            • 神話の陰に 福島原発40年 ①
            1. 二面解説 :「原発耐震 検証が必要」
                • 配管破損 原因分析を
                • 遅い認定 東電も国も:[メルトダウン] [事故レベル7]
                    • 1〜3号機の炉心状況:炉心最高温度,水素発生量のシミュレーションの経時変化のグラフ
                      • 暫定値でも公表を 日本原子力学会・澤田隆副会長の話
                  1. 二面:ニュースが判らん!:「水素爆発の可能性ってまだあるの?」
                      •  2〜3号機に窒素をいれたいけど,できないんだ
                      1. 三面:「産・政・官・学…広大な『村』」
                          • 神話の陰に 福島原発40年②
                              • 発送電分離の動き 阻止
                            1. 四面:「日本『主役』異例のG8」
                                • 管首相 冒頭にスピーチ
                                    • エネルギー政策訴え
                                      • 原発安全性が主題に
                                    1. 四面:「班目委員長 続投に意欲」
                                        • 「逃げたら名折れ」
                                      1. 四面:「■社民が脱原発行動計画」
                                        1. 六面:「農地除染 飯館で実験へ」
                                          1. 表層の土はぎ取り
                                          2. 鉱物を使って十着
                                            1. 植物を植えて吸収
                                          3. 六面:「IAEA調査団来日」
                                              • 福島視察へ
                                              1. 六面:「校庭の土除去,対象拡大 郡山
                                              2. 六面:「原子炉上空に放射性のチリ」
                                                  • 東電が検出
                                                  1. 六面:「福島周辺の海域 汚染確認されず」
                                                      • 文科省調査
                                                      1. 九面:「東芝,原発から環境に」福島第一事故受け 経営方針転換
                                                          • 新エネルギーに軸
                                                          • 日立・三菱重工も強化
                                                          1. 十一面:「原発再開凍結法が可決」
                                                              • 伊首相 法律利用し保身の思惑も
                                                              1. 十二面:<記者有論>「東電のゆくえ 国策賠償会社でいいのか」
                                                              2. 十三面:[インタビュー]「3・!1 水俣から」
                                                                  • 教訓生きなかった福島原発の事故 専門家とはなにか
                                                                  • 健康を長期管理 賠償基準の協議に被害住民をいれよ
                                                                  1. 二十五面:[文化]「岡本太郎壁画に原発の絵付け足し」
                                                                      • お騒がせ集団 実はしたたか
                                                                      1. 三十五面:[生活] 「原発被災 職場の苦悩 20km圏の事業者」
                                                                          • 交流の場 設置へ
                                                                          • 6万人の雇用ピンチ 支援策は不十分
                                                                            と,凄まじい量の記事である。そして其の内容もだいぶ熟れて来ている。

                                                                            是非とも,今後も,深く掘り下げるとともに,その解釈をしっかりと行い,今後の対策の提言まで持って行って欲しい。例えば,十二面:<記者有論>の様な企画は掘り下げるべきだろう。新聞の使命の一つではなかろうか。
                                                                             それに比して,最近の朝日の社説は,「言葉遊び」「皮肉による風刺」などに偏りすぎていて,「我々の世界の行く手を照らす」ような視点が足らないと感じる。若手記者の切り込みを良く見据えるべきではないのか?
                                                                            というのも,今の所;
                                                                            1. 東電は大量の汚染水の処置におわれ,
                                                                            2. その具体策をチェックすべき原子力安全・保安院は素人軍団で意味が無く,
                                                                            3. 保安院をバックアップすべき原子力安全委員会は具体的な提言を発信せず,放射能分布計算も時々刻々と説明すらしない。
                                                                            4. 本格的な梅雨・台風に向けての作業進捗も不明だし,
                                                                            5. 原子炉の主要メーカ(GE,東芝,日立,IHI)なりの説明も無く,
                                                                            6. 国会では,
                                                                              •  自民党はこれまでの政権党で得ていた知見を元に,提案に継ぐ提案に邁進して欲しいが,具体的なシステム提案をするべきだろう。
                                                                              • 公明党は言いたい事が不明だし,
                                                                              • みんなの党に期待をしたが,意外と情緒的で,具体的提案がない。
                                                                              • 管政権は,腹を括って,どしどし提案を持ち出すしか活路はないだろう。新エネルギー計画に「溶融塩型原発」をぜひとも入れるべきだろう。
                                                                              • 民主党の「鳩山さん,小澤さん」には,自民党の時の性格をぜひとも打ち破ってもらいたい。自民党と組んだ瞬間に干されるのが見えないのだろうか。
                                                                              • 社民党は, 「溶融塩型原発」を勉強して推進派になったらどうだろうか。
                                                                              • 共産党の考え方はスマートである。筋を通して,反自民党・反ナチ的勢力と対峙して欲しい。「溶融塩型原発」は理論的に反発はないのでは?
                                                                            〜〜〜〜〜
                                                                            この記事が遅れたのは,
                                                                            • 新聞の図の引用が,著作権法に抵触する可能性がありそうなので,文章で引用してみたかった。其の原稿は一部書いて止まっている。
                                                                            • それは,自分の公開Wikiのサイトに,5月28日から29日にかけて悪筆な攻撃を受けたので,対策を講じていた為である。
                                                                            ーーーー
                                                                            このページの履歴
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                                                                            2. 修正:2011-06-06 11:35

                                                                              2011年5月31日火曜日 21:22

                                                                              Mac OS X10.6で,「.」で始まるファイルの操作を楽にする その2

                                                                              トグル型のスクリプトを作ってみた。もっと奇麗な方法がありそうだが,取りあえずは実用的なので公開します;

                                                                              #!/bin/sh

                                                                              # dotf - toggle to show dot-files at FINDER

                                                                              # Read current-showmode of dot-files at FINDER
                                                                              showAll=`defaults read com.apple.finder AppleShowAllFiles`
                                                                              #test#echo "Show All in Finder = $showAll"

                                                                              # $showAllChange <= Logical Inverse of $showAll if [ "$showAll"
                                                                              if [ "$showAll" = "TRUE" ]; then
                                                                                  showAllChange="FALSE"
                                                                              else
                                                                                  showAllChange="TRUE"
                                                                              fi
                                                                              #test#echo "Show All Controlle in Finder = $showAllChange"

                                                                              # Change showmode  of dot-files at FINDER
                                                                              defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles $showAllChange

                                                                              # reset FINDER
                                                                              killall Finder 

                                                                              メニュー・バーからマウスで叩けると嬉しいのだが,その方法はまだ判らない。
                                                                              • その後,上記スクリプトのエイリアスをデスクトップに置いておき,それをクリックすれば,開いているファインダのドット・ファイルの表示/非常時のトルグをする事は出来ることが判った。
                                                                              • でも上記スクリプトでは「kill Finder」を使用してせざるおえないので,大事な作業をしている時には,このスクリプトは動かさない方が安全だろうと思います。ご注意ください。

                                                                              参考図書:つまみ喰い的に見るのに最適かも。
                                                                              • UNIXシェルスクリプト逆引き大全 333の極意
                                                                                • 中橋 一郎・著
                                                                                • 秀和システム
                                                                                • ISBN4-7980-0884-2

                                                                              ーーーー
                                                                              Rv.00 2011-05-31 21:22
                                                                              2011年5月28日土曜日 23:39

                                                                              水泳のブログを始めました。

                                                                              突然ですが,mNeji's notes on exercisesを始めました。

                                                                              日常の細々した話を気楽にノートに綴るか感じです。

                                                                              ーーーー
                                                                              Rv.00 2011-05-28 23:39
                                                                              20:12

                                                                              Mac OS X10.6で,「.」で始まるファイルの操作を楽にする

                                                                              Perlのウィキで「執拗な荒らし」に攻撃されている。これまではウィンドウズのファイル転送で対処していたが,マックでも対応出来るようにした。慌てるとターミナル操作でミスしやすそうなのでファインダーでも「dotファイル」を見られるようにした。参考にしたのは,[Mac OS X] Finderで隠しフォルダ(ディレクトリやファイル)を表示する ...です。味噌は,2行目の様です。それを引用させて頂きますと;
                                                                              $ defaults write com.apple.finder AppleShowAllFiles TRUE
                                                                              $ killall Finder ← 必須
                                                                              です。解除は上記サイトをご覧下さい。

                                                                              また,簡単にファイル転送・修正するには「Firefox/4.0.1」上の「FireFTP 1.99.4」を使わせて頂いていますが,そこでの設定方法については,FTPSによるサーバへのファイル転送:FireFTP ← 京大・情報環境機構 にお世話になりました。味噌は;
                                                                              • 上から「3/4」位の所にある「隠しファイルを表示するよう設定する方法 
                                                                                • サイト側のディレクトリ(右のペイン)の上の「Log/Queue」「Tools」 「Help」の「Tools」をクリックし,
                                                                                • ドロップ・ダウンしたリストから「Options...」をクリックして;
                                                                                • ポップアップしたウィンドウの『File View/「Show hidden files」』にチェックを入れる。
                                                                              に丁寧にかかれています。

                                                                              まだ慣れないのですが,すぐに操作が出来るというのは大変便利です。

                                                                              ーーーー
                                                                              Rv.00 2011-05-28 20:12
                                                                              2011年5月27日金曜日 11:39

                                                                              Bloggerが不安定?

                                                                              昨日,ログインが出来なく成ってしまった。一方「gmail.com」動いていた。色々やったが回復せず,パスワードを変更した。

                                                                              で,今朝(2011-05-27)にログイン使用とするも開かない。やはり「gmail.com」は動いていた。ブラウザ(Firefox)を閉じてから再度アクセスするとログインできた。このような微妙な動きが’続くのは気持ちが悪いものだなぁ。

                                                                              結局,只より高いものになる危険性がある。米国産には気を付けろということか。
                                                                              2011年5月26日木曜日 18:34

                                                                              アマゾンでの洋書の手配

                                                                              最近,MacでEmacs(Aquamacs)にちょっと凝っている。るびきちさんの「Emacs  テクニックバイブル」に紹介のあった「org.el」に興味がでてきたので,アマゾンの
                                                                               で
                                                                              •  "The Org Mode 7 Reference Manual - Organize Your Life with GNU Emacs" 
                                                                               を手配した。05-12に手配して,05-25に簡単な包装(でも十分に実用的:紙の封筒に,プチプチの内装)で送られて来た。配達は2週間だったので,1日早く着いた。アパッレである。送付元は;
                                                                              •  Paperbackshop.co.uk, Unit 22, Horcott Industrial Estate, Fairfold, Glos, GL7 4BX, UK

                                                                              ただ,嫌みなのは,上記の情報を確認する為に,アマゾンのサイトをみたら,今は「アマゾンが常時在庫で売っている」ようだ。ちょっとアンフェアだな。


                                                                              最近アマゾンでは,電気製品で嫌な思いをしたので敬遠をしていた。いよいよ本もアマゾン敬遠になりそうだ。UKやUSAのアマゾンをトライしてみるかなぁ。
                                                                              • 巨大化したアマゾンは,あたかも恐竜が辿った滅亡の過程に片足を突っ込み始めているのかもしれない。
                                                                              • 利用者としても,「何でもかんでもアマゾン」という安易な道に頼ってはならんという警鐘と理解すべきだろう。
                                                                              2011年5月24日火曜日 0:58

                                                                              GIFアニメのテスト

                                                                              ↑クリックすると「起き上がり運動」を開始する!

                                                                              『「3D 踊る肉単」,原島 広至・著,NTS 』のアニメーション・ソフトウェアによる「体幹/脊椎部の屈曲運動」のシミュレーションで,手動ステップ毎にスクリーンショット[(shift)+(command)+(3)]を行い,それらをImageMagickで,一定部分を切り出し,PNG→GIF変換し,GIFアニメーションに変換しました;
                                                                               convert -loop 0 -delay 50 anm*.gif okiagari.gif

                                                                              今のところ,画像をクリックしないと,アニメーションが始まらない。これは外腹斜筋による背骨の屈曲を見事に再現したものと思います。

                                                                              • 本当は,腹横筋・内腹斜筋との連携で腹圧が上昇する事により,腹部の脊椎群がもう少しフラットになると嬉しいですが...。
                                                                              • またシミュレーションがどのようなモデルを用いているかなどを知りたい...。

                                                                              細かな所は置いておくとして,上のアニメーションはとても素晴らしいシミュレーションだと思う。というのは「人の起き上がり動作」について,これまで一番判り易い図と思っていたのは;
                                                                              これは,私がリハビリテーションで運動をする時に参考にしている次の図書からの引用です。
                                                                              書名:筋骨格系のキネシオロジー
                                                                              著者:D.A.Neumann著
                                                                              訳者:嶋田 智明,平田 総一郎・監訳
                                                                              出版:医歯薬出版,2006-01,東京都文京区
                                                                              ISBN: 4-263-21287-8

                                                                              この図についての考え方については,私の水泳のサイトの2010-05の日記
                                                                              の「05−14」にあります。

                                                                              欲しかったのは;
                                                                              • 頭部・脊柱・骨盤の側面図
                                                                              • 背骨の屈曲による変形
                                                                              • それに伴う肋骨の位置
                                                                              • 外腹斜筋の肋骨での起始部の位置
                                                                              ですが,今回のアニメーションで大幅に情報が増えました。

                                                                              恐らく,外腹斜筋の体幹部にたいする回転トルクの定性的挙動をモデル化できるのではないかと推測します。

                                                                              凄いアニメーションを作られたものですね。折角ここまで作ったのだから,全身を対象にして,動く筋・骨格シミュレータ・プログラムとして売り出した方がいいのでえは?当然,ブラウザ上で,その動きを再現出来るデータを気楽に出せるようにして欲しい。団塊の世代がジムでアクティブに活躍する時代だから,全国のジムのトレーナさんや団塊の世代の人々が購入する可能性がある。従って,プログラム価格は3千円程度だろうけで,解剖書を買う人口よりは多いのではなかろうか!

                                                                              ーーーー
                                                                              Rv.00 2011-05-24 00:58
                                                                              Rv.01 2011-05-24 12:55
                                                                              2011年5月23日月曜日 0:22

                                                                              ある地方の津波対策提言

                                                                              新聞で,ある東北地方,「大槌」とあったような気がするが,三重の防護;
                                                                              1. 国の提案している10m級の堤防
                                                                              2. 昔の「貞観地震?」の時につくられた水路
                                                                              3. その間に,今回の津波災害で発生した「がれき」をもとに15~20m級の堤防兼防風林
                                                                              といった多重防護システムを作ろうとという記事が在ったと思う。

                                                                              その記事を探したのだが,なにせ整理が下手なので,元記事がなくなってしまった。朝日のサイトで検索をしたが,「記事中のタイトル」が判らないと巧く検索出来ないようだ。

                                                                              国会でああだこうだと「形式的審議」に時間が浪費されるのなら,国会を東北の各被災地に出向いて,住民や地方議会議員の方々と直接的な対話集会形式で審議をやったらどうだろうか?

                                                                              東北地方のアイデアは「底光り」していると思う。東京で下手な空論をするよりも, 豊穣な論議が引き出されてくると思うなぁ。

                                                                              特に『「水路」を津波のバッファに使う』というのは面白い発想と思える。近年は「流体力学の数値計算」が高性能になっているので,津波対策にも新たな目線で検討をすると,東北地方のような地形条件でも「意外な対策」を見いだす事が出来る様な気がする。

                                                                              逆に,東電・福島原発での津波が,その近隣と比べて高い値を出しているというのが,どのようなメカニズムによるかを流体力学計算で原因調査をするのは大切とかんじてきたが,どうだろう。

                                                                              ーーーー
                                                                              Rv.00 2011-05-23 00:22
                                                                              Rv.01 2011-05-23 11:10  「流体力学の数値計算」
                                                                              2011年5月22日日曜日 20:56

                                                                              原発事故で透けて見え出したものは...

                                                                              今日2011-05-22朝日新聞の朝刊トップに次のヘッドラインが踊った;
                                                                              原発爆発後 大量汚染を想定 米軍,全面支援リスト
                                                                              このリストの中身は素人目にも常識的な項目であり,このような支援を申し出て戴いた米国に敬意を表するものである。

                                                                              ここでは支援の内容云々について評論するつもりはない。むしろこの記事の説明に;
                                                                              • 2011-03-17に陸上自衛隊のヘリが第一原発に放水を実施した直後,
                                                                              • 米太平洋軍が防衛省を通じて首相官邸にリストを提示し,
                                                                              • オバマ米大統領が同日,管直人首相に電話で支援を約束。
                                                                              • 2011-03-22には細野豪志首相補佐官を仕切り役として,
                                                                                • 米軍と両政府,東京電力などによる;
                                                                                  • 「福島第一原発事故に関する日米協議」が発足し,
                                                                                • このリストをもとに具体的な支援内容を決めた。
                                                                              とある事です。これまでも断片的にこれに近い話がでていたと思いますが。ここまでとは....。

                                                                              裏返しにすれば,
                                                                              • 本来,このような話は外交チャンネルないしはホット・ラインなどを通じて流れると思われますが;
                                                                              • 米国としては,外務省も官邸も交渉相手としては「?」だったのではないか。特に官邸については『原発事故発生直後から,「官房長官の事故隠蔽」とも言える楽観論』が先行した為に,その能力に強い疑念が生じたのではなかろうか。
                                                                              • 他方,管首相としては,省庁から明確な情報が上がらず,業を煮やして,自分で東電とのチャンネルを問いただすといったことで,事態が空転した可能性がある。
                                                                              • で,米国としては「緊急時に少しでも訓練されている自衛隊がアクションを起こした:03-17の自衛隊機の放水」のを見て,自衛隊のチャンネルを突破口にし,「大統領・首相の電話会談」で具体策の展開を計った。
                                                                              のではなかろうか。

                                                                              結局,現在進行中の「福島第一原発事故」の本質は,太平洋戦争の敗戦以後の「自民党・官僚・財界」が作り出した「効率のみを追求するシステム」の破綻が集中的に現れた現象とも考えられる。

                                                                              勿論,このようなシステムを追求する政治体制を選挙で選んだ我々市民にも大きな責任がある。が,この責任は「原発事故の在る程度の安定」が得られるまでは
                                                                              • 目を瞑ってでも,現在の内閣に仕事をさせる
                                                                              • 動かぬ省庁は,緊急的に「担当者を内閣府に釣り上げて,実効性のある政策の遂行をさせる
                                                                              ことが必要なのではないだろうか。

                                                                              なぜならば,今,政権を自民党中心とした政治群に移行させると;
                                                                              • これまでの自民党がやって来た政策ミスを隠蔽し,
                                                                              • それと呼応して来た省庁の幹部が,自らの行政ミスを隠蔽する
                                                                              という事が,明らかに起こるからだ。

                                                                              其の点,民主党の内紛がどう転ぼうと,過去の「政策ミス」や「行政ミス」との関わりはあったとして,微小なのではなかろうか。

                                                                              〜〜〜〜〜
                                                                              朝日新聞のインターネット版
                                                                              http://www.asahi.com/special/10005/TKY201105210528.html

                                                                              ーーーー
                                                                              Rv.00 2011-05-22 20:56
                                                                              2011年5月21日土曜日 2:39

                                                                              2011-05-17朝日新聞夕刊第1面の「1Fまとめ図」

                                                                              すこし古い情報ですが,2011-05-17朝日新聞夕刊第1面に掲載されたとても判り易い図面;
                                                                              東電・福島第1原発第1〜4号機の主な水の出入りと移動 (坪谷 英紀,杉本 崇)
                                                                               を引用させて戴きます。

                                                                              此の図は何気ないようですが,とてもコンパクトに,しかも判り易く書いてあります。お二人の記者の方々(坪谷 英紀,杉本 崇)に敬意を表します。

                                                                              少し時間が経つと,この時期に何が起こったかを理解するのにとても有効だと思います。

                                                                              【追伸】この元記事はインターネットでも見られる模様です。
                                                                              3号機の汚染水移送へ なお増加中、容量確保綱渡り

                                                                              〜〜〜〜〜〜
                                                                              Rv. 00 2011-05-21 02:39
                                                                              Rv. 01 2011-05-21 13:25 
                                                                              1:52

                                                                              原発災害での政治家の役割,官僚の勤め,民間の仕事

                                                                              原発災害,すなわち原子力発電の事故は「放射線という目に見えぬ脅威」が相手なために,政治家・官僚・民間でのそれぞれの働きについて,過酷な試練を科しているように見える。時がそれらを風化する前にコメントしておこう。

                                                                              (1) 政治家の役割

                                                                              政治家として,官邸サイドの首相,官房長官,関係大臣に限定しておく。本来は,国政・地方自治体などの全ての政治家を含めて論議されるべきだが,私は政治に疎いので,今回は限定して論議する。また地震災害,津波災害が先行して起こっており,輻輳して事件が発生していたが,それにも目を瞑る。多重災害が起こる場合の,事例として今後の研究課題であろう。

                                                                              原発災害の初期には「官房長官の暴走」が目立ったと感じた。特に;
                                                                              • 食品(水,農作物)などの放射線線量率の規制値を「保守的な値」と断定した行動は,収束後に徹底的に解明するべきだ。また法律家としてあまりにも杓子定規的な拘りを見せた事も検討課題だろう。
                                                                              • 原発事故発生直後の早い段階で,退避を命じたのは評価する。しかし,その後の20km圏内の外出禁止勧告のころから,説明がボケてきた。原発事故の隠蔽と関連して,徹底的に解明して頂きたい。特に「詳細な検討をしている」といった恍けた説明は糾弾されてしかるべきだ。
                                                                                • 仮に,直ぐに言えなくても「検討結果を公表すべき」なのである。
                                                                              • 一般に,東電には甘く,退避している住民に冷たいという印象をいまでも持っている。今後の課題研究の対象として注目したい。
                                                                              • 法律家として細かい点を正しく運用する能力に長けている感じだが,
                                                                                • 「低濃度放射線汚水」の海への放出についての外交的配慮が不足。
                                                                                • 諸外国からの支援提案についての適切な感謝の表明,受け入れの準備について,「能力不足だった」=「官僚を使い切っていない」。
                                                                                • 一方で,仏国・米国にたいする異常なまでの厚遇処置。ある意味で,外交的アンバランス感が強いのでは?
                                                                                • IAEAの提言について,無視が過ぎる;
                                                                                  • 飯館村の土壌線量率の突出の件
                                                                                  • 燃料棒溶融についての「水棺」処置への疑問表明の件。
                                                                              他方,首相の動きもな謎に包まれている部分がある;
                                                                              • 「ベントの命令」「ヘリによる1F視察」については,収束後に徹底的に解明するべきだ。
                                                                              • また「東電との統合対策本部」の設立は,初期には必然性が在ったのかもし知れぬが,実際は東電のジャーナリストからの盾になっただけでは無いのか。やはり, 収束後に徹底的に解明するべきだ。
                                                                              • 「浜岡原発の運行停止要請」 の暴挙は結果として評価する。管さんだけしかできない決断だったと思う。しかし,民主党は,党首からみても追従できない組織であるのが悲しいところだ。
                                                                                • 収束後に徹底的に解明すると共に,
                                                                                • 軽水炉型原発の論議をするべきだと思う。
                                                                                • 同時に,溶融炉型原発の検討をするべきとも思う。
                                                                              原発事故が安定化に入ったところで,首相を辞し,与野党を含めた本格的政界の改革に突入して欲しい。また原発事故調査委員会には,未来の為に「包み隠さず証言をする」事を強く望む。

                                                                              (2)官僚の勤め

                                                                              正直に言って「原子力安全委員会」がいち早く現状解説をしてくれると思っていた。逆に「原子力安全委員会」のコメントがないから原子炉の状況は悪くないと推定していたくらいである。

                                                                              ところが地上波デジタル放送のニュース解説を聞いていると,とても自分の頭では理解出来なく成って,インターネット越しに放射線線量率のデータを探しまくった。更にCS放送の深夜の「東電や原子力安全・保安院の記者会見」を見て,政府・東電は「事故を小さく見積る,はっきり言えば,意識的に隠蔽」しているのではないかと推察するに至った。

                                                                              それを確証したのは皮肉にも「原子力安全・保安院の西山審議官のほぼ無意味な会見」が続いたのを見たからである。始めの内は「意識的に細かな説明をしないで,聴く者を恐怖から遠ざける」のかと思った。

                                                                              ところが,会見中のちょっとした質問でも;
                                                                              • 後ろをむいて,講釈を聴き;
                                                                              • 2号機のピットからの高濃度汚染水の海水へのリークに対する「素人ぽい工事方法を延々と講釈したり」,
                                                                              • 東電がガンマ線の波高分析で核種の同定をミスして「一千万倍」もの間違いを報告したことを強く叱責した。記者団は,逆に「異常を検知したばあい,速報として公表して,後で間違いだったと訂正してくれる方が有り難い」とまで言われたと思う。そえにも関わらず,注意の書面を発行したと息巻いていた。
                                                                              • 高濃度汚染水を処理する為に,低濃度汚染水を海に放出始めたと記者会見で発表した。それに対して,記者団が外務省を通じて外国へ通報したかと質問があったが,「それは緊急時であるからしていない」と平然としていた。
                                                                                • 私ですら、これは官僚として不適格ではないかと感じた。
                                                                               そのほか細かい事を言い出せば幾らでもあるので省略するが,問題は,このような滅茶苦茶な審議官が仕事を続け,「メルトダウン」を口に出した審議官が左遷させられたという点である。

                                                                              少なくとも,原子力安全・保安院の「原子炉に関する業務の実体部分」は緊急に内閣府に移動して,当面,首相直轄にするべきではなかろうか。

                                                                              また原子力安全委員会も,内閣府直轄にして,上記組織との円滑な運用が出来るように暫定措置をするべきとおもう。

                                                                                (3)民間の仕事
                                                                                 これを書いているうちに,東電の社長と副社長とが辞任されててしまったようである。それでも将来の為に,この事故で何が起こったのかは包み隠さず記述されるように希望します。


                                                                                さて,今回の事故で一番行けなかったのは「事故の状態を過小評価」したのが,「悪の連鎖を加速」したと推定します。

                                                                                もし「純水の冷却水が枯渇」した事を素直に「原子力安全・保安院」にほうこくし,保安院が官邸に即報告し,官邸が緊急事態宣言を地方自治体に通報していれば;
                                                                                • 武藤さんも即座に炉のシミュレーション結果を官邸に報告するとともに,
                                                                                • 社内での緊急対策が機動的に運行され,
                                                                                • 国の内外の研究者とか対策組織から,豊富な助言や装置の提供などが迅速に起こったのではなでしょうか。
                                                                                遡れば「官僚組織の無誤謬性の神話」こそが原子力行政を謝らせた元凶だと思います。もし今の内閣が自民党であったなら,現状はもっと悲劇的な状況になっていたかも知れません。


                                                                                (4) 今後に向けて



                                                                                そういう意味では;
                                                                                • 八ツ場所ダム
                                                                                • 諫早湾干拓事業
                                                                                • 米の助成金と農業政策
                                                                                などなど,民主党が掲げて来たのは詰まる所, 「官僚組織の無誤謬性の神話の打破」に帰結するからこそ,官僚の抵抗に在った訳だ。

                                                                                しかし,今回の原発災害は期せずして,この 「官僚組織の無誤謬性の神話」のほつれを白日のもとにさらけ出した。でも,本来,官僚の方々は能力に長けた優秀な人材ですから,現在の東北地方の被災地域の方々が創意工夫をして,力強く再生の道を辿り初めているのをご覧になって,効率の良い省庁の再編成を心より進めて下さると確信するものです。

                                                                                そういう意味で,
                                                                                • 現在の内閣は私心を捨てて,地震・津波・メルトダウンの災害復興を勧め;
                                                                                • 国会議員は与野党の垣根を越えて,十分に正しい法整備を展開し,
                                                                                • 官僚は,災害復興を効果的に進める為に,省庁の垣根を越えて知恵と出し,装備を活用する。
                                                                                • 民間は,無意味な規制は国会に修正を求めつつ,新しい創意工夫をもとに事態を回避する。問題は隠蔽するのではなく,問題を共有しながら民間や国・地方自治体と連携しながら克服する。
                                                                                といった,ナイーブな方法論に立ち返る必要があるように感じる。

                                                                                ~~~~~~~
                                                                                Rv.00 2011-05-21 01:52
                                                                                2011年5月19日木曜日 20:55

                                                                                朝日新聞の電子版

                                                                                今なら,7月分まで無料になるというので,1k円/月なら2k円の節約になるというので加入してみた。

                                                                                意外と見難いなぁ。それに引用が可能かどうかがよく判らん。2ヶ月の使用期間でテストしてみて駄目なら解約かなぁ。
                                                                                2011年5月18日水曜日 16:11

                                                                                2011-05-17東電記者会見について

                                                                                昨日(2011-05-17 17:30~)の記者会見は,多岐にわたる項目の説明があるものの,数枚の資料を前提に話されるので,インターネット経由(ニコニコ動画)で見ている当方としては,大変に判り難かった。
                                                                                • 国会でもTV向けに「大型パネル」を用意して説明するように;
                                                                                • 記者会見でも画面を左右に分けて,一方に「大型パネル」を割り付けておいて,ユーザの選択によって「パネルだけ」の表示もあると嬉しい。
                                                                                • あと,話題のレベルが低い要な場合,「書き込み」が意外と参考になったりして...。

                                                                                詳細は新聞報道でフォロー出来るだろうから,以下には私の記憶に残った部分を書き出すことにします。

                                                                                (1)メルトダウンの認識時期について

                                                                                今回もまた,此の点の追求があった。特に「第一号機の(数値)解析」との関わりで,多くの記者から質問がでた。武藤さんは,これまでの記者会見でも一貫して,
                                                                                • M1:「メルトダウンの有無」と「炉心冷却作業の遂行」とは関係がない。
                                                                                • M2:  燃料を冷却し続ける事がすべて。
                                                                                • M3:  第一号機の(数値)解析が,実際の条件を反映して出来たのはつい最近の事。
                                                                                の一点張りである。 これに対して,記者団のなかから数人程が鋭い質問をだされたが回答はなかった。

                                                                                しかし,武藤さんの経歴を拝見すると東京大学工学部原子力工学科出身のようです。当然,TMIでの冷却剤喪失事故(LOCA)の事は熟知されている訳です。おそらく,当時にはLOCAでの過酷事故の数値解析はそれこそ系統的に多数計算されていたのでは無いでしょうか。LOCA後に,どれほどの時間幅で炉心溶融や制御棒の溶解が発生するかなどは,原子炉を運用する者にとっては基本知識ではないでしょうか。
                                                                                • やはり素人記者を相手に煙に巻く様な態度は如何なものかと考えます。
                                                                                むしろ,数値計算に本当に自信があるのなら,出力の大きい,言い換えれば燃料の量が多い第2,3号機の熱溶解過程の挙動を算出して,これらの炉ではいったいどのようなメルトダウンが起こっているのかを開示するべきではないでしょうか。すでに第2号機は圧力抑制室で漏洩が起こっていたり,第3号機では炉の冷却が悪いといった事と,熱溶解挙動とに密接な関係があると考えられるからです。

                                                                                一方,これらの数値解析を判断する為には,炉のパラメータ(温度,圧力,注水量,注入窒素ガス量)の計算値と実測値の比較が必要でしょう。これを公開して,多角的な検討を外部の研究機関にして頂く必要があるのではないでしょうか?

                                                                                また,数値解析だけからメルトダウンを決めるのではなく,「放射線量率」「放射核種の同定」「質量分析法による”核反応生成物質や核燃料成分”の分析」を;
                                                                                • 原子炉建屋内部
                                                                                • 原子炉建屋地下水
                                                                                • タービン建屋内部
                                                                                • タービン建屋地下水
                                                                                などで実施した結果ととの照合が必要と思える。本来,これらは原子力安全・保安院の職務と思えるが,全く意志が無さそうなので,放射線医学総合研究所とか理化学研究所とかに政府からの依頼をするべきではなかろうか。

                                                                                (2)「水棺」の危険性

                                                                                 昨日の活論は,当面は「循環注水冷却」が出来れば,気温程度の循環水(~40℃ほど)だから,現在の第3号機の140℃としても,流量を上げる事で冷温停止に持って行く事が出来ると言っていた。しかし,長期的には安全性を上げる為に「水棺」に移行したいといっていた。

                                                                                もしも,核燃料のメルトダウンが強く進行して,原子炉圧力容器から燃料溶解が格納容器に多量出ているならば,格納容器についても「循環注水冷却」の対象にする必要が出て来るかもしれない。

                                                                                しかし,其の場合も 「水棺」にするのは危険ではないか。すなわち格納容器の基本は空気で満たされている状態である。それを水で満たせば,設計時に想定していない大質量になるわけで,今後起こる余震とか東海大地震などで「水棺」が力学的に破壊する可能性がたかくないのか?

                                                                                とにかく,東電さんは,「通常運転中の原子炉の専門家」かもしれないが,「事故を起こした原子炉には素人」ではないのか?

                                                                                やはりここは,広い意味で「世間の目」を信頼して,作業の見直しをする必要があると思う。

                                                                                どちらにしろ,,本来ならば原子力安全・保安院が「水棺による力学的挙動変化の評価」をした上で,許可を与えているのだろうな。

                                                                                (3)素人の疑問

                                                                                ある記者の方が,東電の作業には場当たり的な行動と見える;
                                                                                • 第2号機のトレンチから海へのリーク防止:
                                                                                  • 土木専門家が初期の方法は「常識ハズレ」と言っていたが...。
                                                                                  • シルトフェンス:本当に効果が確認出来たのか?
                                                                                • 本当に専門家集団にコンサルタントになってもらっているのか?具体的に例示して欲しい。
                                                                                  • これに対して,具体名は出てこなかった。
                                                                                結局,東電の対策は一握りの政府高官と東電会長・副社長だけで決まり,公開されていないのが諸悪の根源ではなかろうか?

                                                                                 (4)記者団が聴かないのですが...

                                                                                私が気になっている一つに『各号機の「使用済み燃料プール」』の安全性の確保です。第4号機の場合は上空からの写真撮影などもされて健全性の報告がありますが,他については「?」ですね。 「使用済み燃料プール」だって水冷が滞ったり,何かが飛び込んで来たりして燃料棒同士が近接したりすればメルト・ダウンの危険性がある訳です。

                                                                                仮に,東電がその存在を軽視しているような場合,注意を喚起するのが原子力安全・保安院の役目だろうに。

                                                                                (5)本当に悪いのは?

                                                                                東電・原発事故は,ある意味,現政権の弱点をあぶりだしているとおもう。私のように理工系出身者は現政権が政権交代したのにも関わらず,なかなか改善が進まないのか。せめて,地震・津波の対策は地方自治体が主役で早急に進行するかと思っていたが,結局国会がぐちゃぐちゃで進まない。

                                                                                逆に,原発事故では,国民全てが危険を背負うので,与野党の区別無く論議が伸展すると思いきやすすまない。ただ,原子炉事故は,理工学的な常識があれば,大雑把な進行は素人でも読めるので,動かぬ構造が段々と読めるようになってきた。

                                                                                結局,長い自民党時代に構築されてきた官僚・大会社の癒着構造,今の場合「経産省」と「電力会社群の原子力村」とが連携して「原発事故の矮小化」をはかっているのだと感じる。特に「矮小化」については,ある種のディレクタ(群)がいるように感じる;
                                                                                1. 保安院の審議官で,「メルトダウン」を発言した方の早期更迭を仕向けたヒト。
                                                                                2. 首相に1Fサイトに行く意思決定をさせるだけの「数値データ」を示した人。
                                                                                3. 官房長官に『食料での「放射線量率の規制値」は保守的に低すぎる』から改正すべきと助言したヒト。
                                                                                4. 1Fでの『「低濃度汚染水」の緊急放出』にあたって,「緊急放出ゆえに他国との調整は不必要」と誤解させたヒト。
                                                                                 これらのヒトないしはヒトビトはについてなぜジャーナリストは追求しないのだろうか。

                                                                                まさに「メルトダウンした核燃料」「飛散した放射性生成物質」はいくら隠してもその影響をぬぐい去る事は不可能である。まさに「放射能は目にも,鼻にもかからない,ステルス性」があるので,「矮小化」や「隠蔽」がし易い訳だ。でも,逆に「放射線計測」を手間ひまをいとわずに行えば,其の姿を把握出来るわけだ。たとえば;
                                                                                • 最近になって,遠方なところで「お茶の葉で,生体濃縮」をされた結果基準を上回る放射線量率の報告があった。
                                                                                • 「正しい放射線計測」によって「放射能をあぶり出した」例である。
                                                                                • 今更ながら,原発事故の直後に米軍航空機が「放射線測定の為の絨毯計測」をし,直ちに米軍関係者に「1Fから80km圏内への立ち入り禁止」を出した意味が判るというものだ。
                                                                                • 上記データを首相がどのように解釈したかを知りたいと,思っています。
                                                                                  • 官房長官に聴いたら「20km圏外には,直ちに健康を害する状況にないものと考えておりますが,データを精査中でございます」といった定型文が帰ってきただろうな。

                                                                                現在我々のもつ「広範囲な知識や人材,高度な工業技術力」を日本〜世界にむけて招集し,この災害を乗り越えるしかない。その時,官僚組織こそが「知識・人脈の宝庫」なわけで,この一団が政府の元に結集して「地震・津波・メルトダウン」への対処を進めてもらうしかない。ある意味,官僚が自発的に我が国の再生を始める必要が在る。しかし,「最近の国会論議」や「原発事故の合同記者会見」 を拝見していると;
                                                                                • 現&元の官僚の方々は,「矮小化した自分の責任」を全うする事に集中していて,現実に起こっていることに対応できていない。
                                                                                • とくに原子力安全・保安院の場合は,人件費の無駄使いにしか見えない。
                                                                                • 原子力安全委委員会も,市民の安全を高い観点から政府に進言する筈が,有効な助言がされていない。
                                                                                • 国立の研究機関も高度な放射線計測,微量成分分析等の観測能力を自発的に展開出来ていない。省庁間の利害によって動きが取れないのではなかろうか。
                                                                                • 放射線の拡散は,大気や海洋をとおして,近隣の国々は勿論,世界中の国々に影響を与える。なぜ外務省が積極的な情報配信に乗りでないのか?

                                                                                政府は『「地震・津波・溶融」災害対策タスクフォース』を内閣府に新設して各省庁から専門家を招聘して首相直轄チームとして,新しい日本の再生プログラムを捻りだす道しか無いように感じる。政界の再編などは,「地震・津波・メルトダウン」がある程度片がついてから,ゆっくりとやってくれれば宜しいかと思います。そのときは,民主も自民も関係なく一からの再編をして欲しい。
                                                                                •  他方,「東電・福島第1原発事故調査委員会」を「民間の専門家」と「民間の調査員(裁判員に類似)」と「IAEAの専門家」によって早急に開始するべきではなかろうか。もはや「国の専門家」を市民は信用出来ないのでは?
                                                                                • 国家公務員については,「不作為に対する懲罰は免責」するが,「虚偽の証言,資料の改ざんについての懲罰は制定」するものとする。
                                                                                • 民間企業の会社員についても,「無誤謬性を求めない」,すなわち「緊急操作中のミスは免責」するが「虚偽の証言,資料の改ざんについての懲罰は制定」するものとする。

                                                                                東電は,全力を福島原発に投じて欲しい。東電のユーザは,計画停電でなくとも,自主的に電力を削減するぞ。

                                                                                東電は官僚の諸氏に「開かれた組織には強さが宿る」というお手本となってほしいものだ。

                                                                                〜〜〜〜
                                                                                RV.00 2011-05-18 16:11
                                                                                RV.01 2011-05-18 19:14  「記者団が聴かないのですが...」
                                                                                RV.02 2011-05-19 13:04     細かな修正
                                                                                3:47

                                                                                2011-05-17のニコニコ動画での記者会見

                                                                                昨日,久々にニコニコ動画での記者会見を見てみた。午後にニコニコ動画をチェックしたら,夕方から東電・武藤副社長の会見だという事だったので其の前に保安院の午前の会見もちらっと見た。

                                                                                まず保安院の会見は,全然緊張感もなければ,内容も無いというものだった。記者もお役目だから聞きに来ましたというスタンスで,質問というより当てこすりにちかかった。もう二度と保安院の会見は見る事はないだろう。このような場合,ニコニコ動画のタイムシフトは,早送り再生(x2,x4, x8)位があると便利だとおもった。

                                                                                肝心の東電の会見も途中から他の作業をしながら音声を主としてきいた。プレゼンテーションとしては図・表・VTRを使って大分判り易く成っていた。でも,肝心の「現状を国民の代表としての記者団の皆さんに判り易くお伝えする」というレベルではどんどん退化していると感じた。
                                                                                •  VTR画面をインターネットで見るのだから見難かったが,防護服を来ながら梅雨時や夏に作業をするのは過酷作業だと怖くなった。
                                                                                • 2号機,3号機の原子炉建屋の状況の説明を丁寧にして欲しかった。
                                                                                • 出来るものなら,記者団に加わって自分で質問したくなった。

                                                                                各論はともかく,武藤さんが「東電・原発軍団のボス」としての立場に固執しすぎているのが最大の強みであるのと同時に,最大の欠陥となりつつあると感じる。

                                                                                私は,武藤さんのようなエリート生活を送ったことがない落ちこぼれであるが,正直にいって,これまでの武藤さんの説明や,思考法にある意味共感を持っているのも確かである。で,昨日の会見をお聴きしていて,私には次の様な推測が浮かんで来た;
                                                                                管首相は原発事故の初動報告を保安院から受けたものの要領を得なかった。その後,原子力安全委員会とうからブリーフィングを受け,危機感を募らせていた。水素爆発の対処を念頭に,1Fの現地で武藤さんの説明を聞いて納得したのではないかと推測する。さらに突っ込んで推測すると管さんは,保安院の説明に落胆して,管・武藤ラインで強行突破する覚悟を決めているのではないかと...。不幸な事に,官邸でも,東電でも,身内の中で管さんも,武藤さんもそれぞれお山の大将になっているので,仲間内を納得させる必要がなく...,言い換えれば暴走が可能な状態になっている。アイデアが良くても,そのアイデアを仲間内で揉み,具体化するという意味では成功していない。そう,イエス・マンに囲まれてしまっていないだろうか。

                                                                                そう思うと,武藤さんが「数値解析」のある程度の説明やその健全性のチェックについてなにも説明しないで,天下り的に其の結果だけで言いくるめようとしているのが納得出来る。管さんや武藤さんはそれぞれの部門での皇帝になっているので,説明責任のことを奇麗さっぱりに忘れているのだ。

                                                                                確かに,「地震・津波発生から2種間程は,混乱の最中,正しい方向に舵を取る」という意味で,武藤さんの説明には合点が行く。しかし,原子炉の運行データが纏まり,断片的にも放射線線量率とか核種分析の結果がどんどんと集積始めた段階で,TMIのデータとか解析結果から,
                                                                                • 燃料棒の溶融,したがってメルト・ダウンが発生し,原子炉圧力容器の底(制御棒の注入場所でもある)を溶融に繋がる
                                                                                などは,いまさら詳しい計算をする事無く判ったのではなかろうか。

                                                                                だから,今更,管さんや武藤さんに国民や記者団に向かって判り易い説明を求めるのは無駄だと考えるようになった。その代わり,国会に原子炉事故特別調査委員会を設置し,各党から有識者5名,従って数十人規模の有識者と国会議員とで非公開の調査を開催し,喚問者として;
                                                                                • 管首相
                                                                                • 武藤・東電副社長
                                                                                • 原子力安全委員会委員長
                                                                                • 原子力安全・保安院院長
                                                                                より,これまでの経過と,その技術的検証を行うのがベストと思うようになった。

                                                                                その 原子炉事故特別調査委員会のメンバーが内外の記者団に1日をフルに使って,国会で記者会見し,TV放映を地デジ・BS・CS・インターネットの全てのチャンネルを通じて放送してはどうだろうか。

                                                                                国が数兆円の支援をするのだから,事故の実際について国民は熟知する権利を持っているのだから...。

                                                                                睡眠不足だが,将来の記憶の為に。2011-05-18 03:47記す。
                                                                                2011年5月16日月曜日 18:11

                                                                                Aquamacsのツリー構造

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                                                                                .
                                                                                └── Contents
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                                                                                        ├── leim :Library of Emacs Input Method
                                                                                        ├── lisp    :elispの圧縮ファイル,.el, .elc(バイト・コンパイル済)
                                                                                        └── var     :ゲーム

                                                                                13 directories


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                                                                                .
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                                                                                東電の超ゆっくりな「データ整理結果」

                                                                                2011-05-16の朝日新聞の朝刊第1面に大仰な記事;
                                                                                図1 第1面トップ:溶融 津波5時間半後から 東電解析 1号機燃料,全露出
                                                                                 が踊った。どれだけ凄い解析が行われたのかと思い「3面=解析結果の詳細」を拝見した;
                                                                                図2 3面:1号機原子炉内の解析結果
                                                                                なんと「原子炉水位の経時変化の図」が「東電の解析結果」のようである。

                                                                                これに類する「水位の時間変化グラフ」はかなり早い段階で週間朝日で拝見した。それも不完全ながら,1,2,3号機のグラフだったと記憶している。勿論,「水位計の健全性」,「作業員の記憶」,「作業ログ」,「VTRなどの記録」等の突き合わせなどによって確証を得るのに時間がかかっただろうとは推察する。

                                                                                しかし,仮にも「水位計の読み値」は記者会見でも毎日報告していたので,当然毎日プロットしていた訳で,なにも「2ヶ月もかけて解析」して判ることなのか。むしろ,どんな場合でも最小限行うデータ整理として,毎日そのグラフを眺めて,虚心坦懐にグラフを解釈していれば, 
                                                                                • 『原子炉水位:+5m→-4m』 
                                                                                と急変した時に,「核燃料棒に大事件発生」といった大雑把な見当が付くのではなかろうか?

                                                                                百歩譲って,このグラフを記者団に公開していれば,たとえ東電・本店のエリートさん達や原子力安全・保安院の専門家さん達には解釈出来ない(判っていても口に出せない)としても,多くの常識人から疑問や解釈が出て来たのではないか。さらば,到底「水棺」という自分勝手な方策の為に時間を浪費しなかったのではなかろうか。

                                                                                また気になるのは,これまでの説明の根拠と,今回の結論となった根拠が丁寧に示されていない事である。これまで事態を悪化させているにも関わらず,誰にでも判るような説明をしているとは思えない。素人に判り易く噛み砕くのは大変かもしれないが,通常の理工学のバックグランドのある人向けに説明する位はする責務が東電にはあるのではなかろうか。

                                                                                「水位」だけでなく,「温度」「圧力」などのパラメータや,「海水注入」「消防車などの水の散布」「ポンプによる水の注入」「窒素ガスの注入」などを含めたパラメータを即刻公開するべきだろう。勿論,1,2,3,4,5,6号機の全てのデータを公開するべきだろう。
                                                                                •  これらの時系列のグラフや表を東電のサイトに表示する。
                                                                                • 記者会見で,これらのグラフについての解釈を記者団に説明の上で,質問を受ける。会見の出席者の時間が効率よくなるとともに,TVやインターネット越しに会見を見ている視聴者にも理解され易い。

                                                                                最早,これらのデータは東電とか政府の所有物ではなく,全ての日本国の国民,空気・海水を共有する地球の人々すべての所有物と考える必要があるのではなかろうか? ジャーナリストの皆さん達の奮闘を祈る。
                                                                                2011年5月15日日曜日 19:18

                                                                                福島第1原発の第1,4号機の比較

                                                                                今日,2011-05-15(日)の朝日新聞朝刊第1面に示された福島第1原発の第1号機の現状推定図である。
                                                                                2011-05-15(日)の朝日新聞朝刊第1面:1号機地階に汚染水
                                                                                 漸く,私の推定と類似した状態になってきたと思う。新聞報道の場合,信頼出来る報道源にぶつかるまで,このような図が書けないのが歯がゆいところではある。

                                                                                一方, 福島第1原発の第4号機について考えてみたい。この場合,原子炉は定期点検中であったので,燃料は「使用済み燃料プール」に入っていていたので他の号機と違って,原子炉圧力容器には入っていなかった。しかし,格納容器内の使用済み燃料プールに在った訳だ。従って,上の図で;
                                                                                • 「原子炉圧力容器」→ 「使用済み燃料プール」
                                                                                •  「格納容器」→ 「原子炉建屋」
                                                                                と読み替えると,第4号機の直面している危険性が推定出来る訳だ。ご存知のように, 第4号機の「使用済み燃料プール」には外部から消防車両などによって水を注入している訳だ。従って,第4号機の「原子炉建屋」の健全性がどこまで維持されているかが鍵である。

                                                                                しかし, 上の写真にあるように「1号機地階の汚染水」が今頃になって公表されたように「4号機地階の汚染水」がどれほどの量で,どれほどの放射線線量率か,どのような放射線核種成分,核分裂生成成分があるかなどは全く公表されたいない。

                                                                                なぜ,東電や原子力安全・保安院が自らの手で確認しようともしないのが理解出来ない。 安全対策をするための基本データを確認せずに適当に仕事を進めている点を糾弾する責任ある立場の方は存在しないのか?
                                                                                17:35

                                                                                原子炉事故タスクフォースの新設について

                                                                                東電・福島原発群での事故は発生以後,幸運な事に過酷な天候や余震などの影響がない。

                                                                                他方,ジャーナリストの努力の結果,徐々に闇に隠されていた事実が露呈して来ている。結論的にいえば,東電や経産省などの当事者は,現在までに事実に基づいた判断をして来ていないように思われる。むしろ,データ隠蔽を良い事に,甘い判断をし,其の結果,近隣住民どころか全国民に対する危険度を上げる様な事(水棺計画)すら行っている。

                                                                                一般に「原子力発電の運行」には「高度な知見」がいるでしょうが,それはあくまでも,安定的な通常運転の場合に限られているのではなかろうか。むしろ,事故発生した後は,逆に「東電の社員としてコスト意識や風評意識の強い人々」は現実を冷静に受け止めて,正しく判断出来るのだろうか?,と思っていた。

                                                                                ここ数日の間に起こった出来事から,最早「東電本店や保安院」の専門家のヒトビトには頭を冷やしに現地を視察・応援に回っていただいて,「原子力発電の素人である技術集団」を公開会場に招致して「調査・分析・提案のタスクフォース」を新設したらどうだろう。
                                                                                •  人材は広く他薦・自薦を含め募集する。
                                                                                • 原子炉事故の対策は非専門家こそが冷静に考えられるのではないか?

                                                                                公開会場としては「東電本店にある光回線設備にパラレルにした光回線」がひつようだろう。

                                                                                • たしか文科省に原子力災害にそなえた会議施設があったような気がする。それが駄目なら,内閣府の中にでも至急に容易できる筈だ。
                                                                                また,実際にアイデアの詳細の詰めには「文科省,気象庁,経産省,防衛省,功労省」などの若手職員をどんどん動員するのも重要だ。内閣総理大臣として各大臣にその旨の命令をした後,直接的に内閣府に動員を掛ければいいのではないか。省庁の事務方のトップが抵抗すれば,それこそ内閣総理大臣として毅然とした態度を示すべきだろう。

                                                                                なにもせずにいても,梅雨とか台風は来るし,余震の確率も高まるばかりだ。

                                                                                それにしても未だ,原子炉建屋内の高放射線量の瓦礫における「放射線核種同定」「質量分析計による測定」などの結果が公表されないのはどうしてか?
                                                                                11:58

                                                                                東電・福島第1原発の現状把握についての私見

                                                                                今朝の新聞(2011-05-15朝刊)の第1面に;
                                                                                • 「3千トン,冠水を断念」
                                                                                とあり,圧力抑制室(サプレッション・チェインバ)の外側に水(おそらく高濃度汚染水) が溜まった断面図をかいています。

                                                                                このように大事な点が,今頃になって明らかになるというのは信じられないです。

                                                                                上の記事の中で,『原子力・立地本部の松本純一本部長代理は「冷却するために水を循環させる方法の見直しを見当したい」と話したとある。』

                                                                                この方は,東電記者会見で武藤副社長が直接説明をしなくなったころから記者会見にでられるようになったと記憶しています。私の推測では,この少し前にガンマ線の波高分析で間違った分析(非常に高濃度の放射線核種がでたという速報)があって,それ以来,東電の公開姿勢が変化したのだと考えています。逆に言えば;
                                                                                • 松本さんは, 速報といえども,東電に不利になる情報は極力公開しない。
                                                                                • 津波によるタービン建屋での破壊などは認めても,原子炉建屋内の健全性を疑われない様な報道に徹する。
                                                                                といったポリシーを貫いていると思います。ですから『福島第1原発第一号機(1F1)に重大な漏洩か』で述べさせて戴いたような緊張感にかける記者会見をされるのだと思います。

                                                                                このような東電の広報姿勢は,一時しのぎとしては効果が在るのかも知れませんが,長期的には国民からの支持を得られなくなると思います。民間会社の感覚で考えても,大量の小口ユーザが東電不信に陥ったら,どんな大会社としても経営が成り立たなくなるのが判らないとは驚きです。

                                                                                他方,原子力安全・保安院の最近のコメントを聴いていると,「保安院の存在?」としか思えません。

                                                                                松本純一本部長代理と原子力安全・保安院の審議官の両者には,一週間程,福島第1原発の原子炉建屋・タービン建屋を自分の目と体で体感して来てもらいたいです。その経験を踏まえて,正しい報道をしてもらいたいと考えるのは,間違っているでしょうか?
                                                                                2011年5月14日土曜日 17:57

                                                                                福島第1原発第1号機の燃料棒溶融

                                                                                つい4日程前に『福島第一原発の「水棺」作業』と言う記事で危惧を表明した。その直後に,『福島第1原発第一号機(1F1)に重大な漏洩か』という記事の事態が露見した。

                                                                                これについて,朝日新聞2011-05-13朝刊第1面に次の様な図が載っていたので紹介します;
                                                                                朝日新聞 2011-05-13朝刊第1面:1号機 大量溶融で作業難航

                                                                                今まで,報道の図の中で,「原子炉圧力容器から水が漏れて格納容器に出て行く」という図は初めてである。

                                                                                でも,本当は「格納容器からも水が出ている」という可能性が高いのである。一応,政府の公式見解が無い限り,大手新聞としてはそこまで踏み込んだ絵は書けないのかも知れない。

                                                                                だがしかし,以前の「深夜の東電や保安院の記者会見」では切り込んだ質問で,なんども「水を注入して,どうして圧力がじょうしょうしないのですか?」,「どこかに<,例えば海にでていないのか?」という質問に正面切って回答されていなかったと思う。

                                                                                小中学生でも判る疑問に,東電・経産省という我が国を引っ張るべき技能集団が正面から答えないでどうするのだろうか? 彼らは「事態の深刻さを軽視しすぎた結果,最短パスという幻覚」に支配されているように見受けられる。
                                                                                •  詰まるところ,産・官複合体の「無誤謬神話」から早急に脱却しなければ,
                                                                                • 現在進行中の原子炉災害は克服出来ない。もはや官僚機構が無作為によって難を逃れるという,従来手法は通用しない。
                                                                                • 昨日,自民党の官僚出身の女性議員が,「原発近傍の浜道り瓦礫」は放射能を含んでいるので,処理する条件がないので至急法律を制定するべきだと首相に迫っていた。それは其の通りだが,その方法論が官僚の常識に準拠していない点を避難していた。なにか考え方が間違えていると思う。
                                                                                  • 民主党が正しいという訳でないが,自民党はこれまでの政権党であったことを正しく認識して,国民の目線で実効性のある論議をして欲しい。

                                                                                さて,東電・経産省の諸氏の知見を早急に引き継いで,彼らと並行に「事態を把握,分析,立案,実行」する「実行部隊」と「事故の始めからの検証部隊」とを立ち上げるべきだろう。管首相は政治家生命のすべてを注入してこの2つを実施するべきだ。参加者はボランティアを基本として,民間・研究所などの経験者や退職者を募るべきだろう。我が国の底力はまだまだあると思う。
                                                                                14:12

                                                                                福島第1原発第一号機(1F1)に重大な漏洩か

                                                                                注意:此の記事は,2011-05-12 17時ころのTVニュースを元に書きました。その後,Googleの運用(Blogger) が不調となり,此の記事の前後に書き込まれた記事はアクセスが出来なく成りました。復旧したので,記事の修正とラベルの修正をしたところ,本来のタイム・スタンプ「2011-05-12 18:30頃」が「2011-05-14」 と変わってしまいました。この記事の順番が変わっているのは,このような事情によります。

                                                                                少し前のTVニュースで,原子炉容器内の水位を計ると,炉心全体が水にふれていない可能性があるような話だった。すなわち;

                                                                                • 原子炉容器にも,格納容器にも漏洩があり,
                                                                                • 原子炉圧力容器に注水しても,燃料溶融体を冷却すると同時に,
                                                                                • 核分裂生成物を格納容器の外にから水が漏洩する可能性が高い。

                                                                                ということだ。このような理解が間違っていれば有り難いが...。
                                                                                

                                                                                其の説明の東電担当者は淡々と説明しており,それでも燃料棒全体が溶融して落ちている状態(原子炉圧力容器の底に溜まっている:TMIとほぼ同じ)のだと言われていた。

                                                                                でも,素人目には,どうしてこのような楽観的な説明になるのか理解に苦しむ。もはや,水棺といった方法すら通用しない状態に入っているのではなかろうか。
                                                                                • 原子炉圧力容器ないしは配管のどこかで漏れているかにもよるが,
                                                                                • 「水棺」=格納容器の内部に水を入れると,それ全体に核分裂生成物の溶解成分が格納容器内部に拡散し,
                                                                                • 格納容器から外部に向けた信号のハーマチック・シールが破損でもすれば,あっと言う間に原子炉建屋経由で外界に拡散する可能性が高いのではなかろうか。
                                                                                  • やはり,「ドライな処方」を模索する価値があるのでは?

                                                                                恐らく,国会で説明されたIAEAの専門官の方は,此の事態を想定して発言されていたのではなかろうか。それにしても,「東電・政府の統合会議」の不透明性は度を超えていると思う。

                                                                                • 日本だけでなく,世界の知識を有する人々に,現状を公開し,
                                                                                • 多角的な観点から対応策を集中論議し,
                                                                                • 可能な対策を進めるべきだ。
                                                                                • いっその事,原子炉の問題は「IAEA」に全てを委ねるのも考慮するべきだ。
                                                                                すくなくとも,「現状の内閣・経産省・国会」への信頼性は崩壊しているとおもう。

                                                                                報道陣は排水の陣で事で,真実に邁進して欲しい:
                                                                                • 我が国のは勿論,世界の人々に真実を伝えて欲しい。
                                                                                • 意見のある人々から意見を吸い上げて欲しいぞ!
                                                                                • 報道陣が連携して世界規模のフォーラムを起こすのも一法ではないのか?
                                                                                13:24

                                                                                2011-05-13朝日・朝刊のスクープ

                                                                                朝日新聞2011-05-13朝刊の一面のスクープは;


                                                                                図1 一面トップ:「高放射線情報 公表せず」
                                                                                 記事ソースは「内部情報」としか説明がないけれど,これを示された方の保護が正しくされる事を祈る。

                                                                                情報の詳細は第3面にある。当方のスキャナはA4なので分割して図2a,bとして示す。

                                                                                図2a  三面:内部情報

                                                                                図2b 三面:内部情報

                                                                                私が重要と思うのは「図2aに付けた赤い矢印部分」の記述である;
                                                                                • 03-11 23:14 1F_号 二重扉内部300mSv/hのガスが充満の可能性あり。蒸気がどこからか出ている可能性
                                                                                • 03-12 00:12 1F 1号【機】 D/W600kPa(設計圧400kPa) ベントが必要となる可能性ある
                                                                                これらについて,原子力安全・保安院も東電本店も,そして官邸もコメントしなかったのは国民にたいする重大な背信行為ではなかろうか。特に「安全の番人」である保安院にその責任は大きいと思う。

                                                                                なお,上記の運行ログをかかれた方は,重大な現象を冷静に観察し,記入されている。技術者として敬意を払われるべきだろう。逆に,この情報は光回線経由で東電本店や保安院は情報共有をしていた筈である。このホットな情報を自治体網を通して,近隣住民や国民に正しく説明するのが東電本店や保安院の責務ではなかったのか。

                                                                                また何度も同じ事を書くようだが,原子炉事故は目に見えないばかりか,現在も進行中である。今後の展開を明確にするためにも,現状の把握は「辛くても,平並行して実施しなければならない」。

                                                                                本来,国会で技術面も含めて丁寧な論議が望まれるが,TV中継を見ていても,政治家の諸氏はあまりにも「表面的・感情的な愚痴」に終わっていて,論議の意味が無いように見える。

                                                                                市民に対して公開された「原子炉事故調査委員会」を即刻に招集し,明快な「調査権限」を与えるべきだろう。その際,東電・公務員に対しては「事実に基づいた証言」を得る為に「その証言についての訴追は免除する」という条項と,「内部情報提供者に対する身分と安全の保証」を明記するべきだと思う
                                                                                2011年5月11日水曜日 20:19

                                                                                投稿時のラベル入力欄の表示方法

                                                                                今,「これまでの記事」にラベルを付与している。後からラベルを付与するのは意外と面倒である事に気づいた。

                                                                                でも「投稿時のラベル入力」をする方法が判らなかった。そもそも,古い記事にラベルを付けられるのは,ログインして「投稿/投稿を編集」から,タイトルの「編集」をクリックして,編集が終わった時に編集画面の下に「ラベルの入力」があるのでいれたら出来たのに気づいた,というはなはだ幼稚な動機であった。

                                                                                で, 何度も「投稿/投稿を編集」を叩いているうちに,その先頭に「ラベル...」の右に「すべて,なし」の項の「すべて」をクリックすると,どうやらすべての「投稿入力」に「ラベルの入力欄」が出るらしい事に気がついた。

                                                                                今度は「ブログアーカイブ」の下にでも「ラベル群」を表示したいが,面倒そうだ。標準的なプラグ・インはないのだろうか? ここら辺がWikiとBlogとの文化の差のようだ。
                                                                                2011年5月10日火曜日 13:09

                                                                                福島第一原発の「水棺」作業

                                                                                先日の日曜日の朝日新聞,2011-05-08,朝刊第2面の記事の一部を引用します;

                                                                                表の「圧力容器上段温度」はいずれも100℃を越えています。わけても第1号機は原子炉容器の容量が小さめなので温度上昇に敏感である可能性があります。

                                                                                そこで,原子炉建屋内の空気浄化を施して,昨日から作業員が立ち入ったところ,空気中の放射線線量率は低下したものの,物体に付着した高放射線線量率の部分が点在しているようである。

                                                                                このような物体は「シールして持ち出し」,その放射線核種の同定,量の測定をして,今後の検証にむけて備えるべきだ。このような作業は「原子力事故調査委員会」を立ち上げて,IAEAなどの国際組織と連携して進めるべきではないだろうか。すくなくとも,東電や経産省は事故の当事者であって,事故原因を隠蔽しかねないと考えるべきだろう。航空事故や列車事故での教訓である。

                                                                                なお,以前,国会の審議にIAEAの研究者(日本人)の方が, 「水棺」だけが残された方法ではないかと申されていたと思う。作業の透明性も含めてジャーナリスト達の追求を期待したい。
                                                                                2011年5月8日日曜日 23:24

                                                                                中部電力・浜岡原発に対する首相要請は筋違いではないか!

                                                                                首相が中部電力に対する要請として;
                                                                                • 「津波への対抗策が実施されるまで運転を延期すべし」
                                                                                と述べたところ,中部電力は「命令」に近い発言として理解する,というような発言をしたそうだ。これは,両者ともに間違った理解をしているのではなかろうか。

                                                                                むしろ,本当に怖いのは,東電・柏崎刈羽原発に類似した敷地内に発生する「活断層」の発生と強い加速度の発生ではないのか。仮に,M〜9クラス以上の活断層の発生が敷地内に起こったら,それこそチェルノブイリ以上の超巨大事故に発展する危険がある。むしろ浜岡には,現在の技術レベルでは「軽水炉型商用発電」を続ける事が不可能なのではなかろうか。

                                                                                それを「津波対策が実施されるまで」というのは「問題をすり替え」をしているだけなのではなかろうか。中部地区にどうしても電力供給を維持したければ「溶融塩型原発」の先駆例を名古屋大学を研究起点として立ち上げるのはどうだろうか。

                                                                                これに関連して,今回の東日本大地震における東電の全ての発電所(原子力発電,火力発電,水力発電,送電線)の全ての「震度計」のデータを第三者機関(例えば,地震研究所)に強制力を付与して管理&解析&報告をさせるべきではないか。それを,公明正大に「我々国民」,「国連」,「IAEA」に公開し,かつTV公開論議を行う義務があると考えるが,如何なものだろうか?
                                                                                •  1F1では,水棺の準備を早急にしているが,原子炉建屋での放射線線量率,放射線核種などのデータの公開が意識的に回避されているのではなかろうか。
                                                                                19:54

                                                                                原発の水素爆発に伴う放射性物質の飛散(元記事2011-04-23)

                                                                                昨日2011-04-22の朝日新聞・朝刊の第2面右上の記事「風・地形 まだら汚染」を下記に引用させて頂きます。
                                                                                図1a

                                                                                図1b

                                                                                この記事は,これまでの集大成と言えるような記事だと思います。残念なことに図が見難いのはスキャナが不調で,壊れる最後のスキャンとなった為です。新しいスキャナを入れてから再スキャンの予定でしたが,新聞を捨ててしまって...。

                                                                                ただし,今回の私の記事では図1a(4月22日版)について論議します。この図1aには多数の測定値がプロットされ,地形の起伏も合わせて表示されています。其の意味で大変に凝った図面です。

                                                                                他方,次の図2(3月19日測定)は,私が書いた記事,「局所的な放射線量率の上昇 」 で引用した文科省のpdf資料,http://eq.wide.ad.jp/files/110319fukushima_1900.pdf の中に示されたモニタリング・カーで計測されたデータをマッピングした図です。
                                                                                図2 福島第一原発周辺の見に多リング結果

                                                                                この図はまだTVのニュース解説でさえ明確に放射線量率の局在化をしていなかった当時として貴重なデータだったと思います。

                                                                                さて,ここで私が指摘したいのは,
                                                                                • 図1aは詳細ですが,4月22日と時間的に遅い情報
                                                                                • 図2は概略ですが,3月19の速報
                                                                                と大きな時間的な差がある事です。その間に「IAEAによる福島・飯舘村での測定」が3月下旬に公表されている訳です。

                                                                                ところが,官房長官はこれらのデータを全て知っていいたのにも関わらす「詳細な検討」などという無意味な説明に終始していたと思います。

                                                                                結局,当時はデータについて専門家は表立って解説せず,「原子力安全・保安院」の審議官が「舌足らずに,大した値ではない」といった誘導をしていたからではないでしょうか。
                                                                                経産省配下の原子力安全・保安院としては,「一般市民に数値を公開すると,それだけで一般市民は慌てて,冷静な判断や行動が出来ない」と妄信していたのかもしれません。
                                                                                 同じ事故でも,地震・津波事故の恐怖は「見える」ものであり,原発の恐怖は「見えない」訳です。これと対峙するには
                                                                                • 概略でもいいから定量的な速報を流し,緊急対策を喚起し,
                                                                                • 緊急対策に従って,子女の避難とか残留者へのマスクとか通行手段の提供を実施し,
                                                                                • 精密な分析グラフが出来たら,過剰対応部分を元したり,更なる緊急対策の強化をしたりと展開する。
                                                                                という展開が望まれます。其の為にこそ,「報道側」は,政府より安全サイドに「放射線量率の定量データ」を視聴者に知らせる必要があると考えます。

                                                                                〜〜〜〜
                                                                                図1までのスキャンには,EpsonのGT-8400UFという古い機種を使っていましたが,Macの最新「OS X v.10.6.7」で軽快に動いていました。図1a,bを撮ったあとに,何か見難いので再スキャンしたところ,半分までスキャンしてエラー終了するようになりました。


                                                                                その後,EpsonのGT-S630という最近の廉価機種に変更しましたが,スキャン時間はむしろ遅く成ってしまいました。図は奇麗だと思いますが...。