2011年5月8日日曜日 19:54

原発の水素爆発に伴う放射性物質の飛散(元記事2011-04-23)

昨日2011-04-22の朝日新聞・朝刊の第2面右上の記事「風・地形 まだら汚染」を下記に引用させて頂きます。
図1a

図1b

この記事は,これまでの集大成と言えるような記事だと思います。残念なことに図が見難いのはスキャナが不調で,壊れる最後のスキャンとなった為です。新しいスキャナを入れてから再スキャンの予定でしたが,新聞を捨ててしまって...。

ただし,今回の私の記事では図1a(4月22日版)について論議します。この図1aには多数の測定値がプロットされ,地形の起伏も合わせて表示されています。其の意味で大変に凝った図面です。

他方,次の図2(3月19日測定)は,私が書いた記事,「局所的な放射線量率の上昇 」 で引用した文科省のpdf資料,http://eq.wide.ad.jp/files/110319fukushima_1900.pdf の中に示されたモニタリング・カーで計測されたデータをマッピングした図です。
図2 福島第一原発周辺の見に多リング結果

この図はまだTVのニュース解説でさえ明確に放射線量率の局在化をしていなかった当時として貴重なデータだったと思います。

さて,ここで私が指摘したいのは,
  • 図1aは詳細ですが,4月22日と時間的に遅い情報
  • 図2は概略ですが,3月19の速報
と大きな時間的な差がある事です。その間に「IAEAによる福島・飯舘村での測定」が3月下旬に公表されている訳です。

ところが,官房長官はこれらのデータを全て知っていいたのにも関わらす「詳細な検討」などという無意味な説明に終始していたと思います。

結局,当時はデータについて専門家は表立って解説せず,「原子力安全・保安院」の審議官が「舌足らずに,大した値ではない」といった誘導をしていたからではないでしょうか。
経産省配下の原子力安全・保安院としては,「一般市民に数値を公開すると,それだけで一般市民は慌てて,冷静な判断や行動が出来ない」と妄信していたのかもしれません。
 同じ事故でも,地震・津波事故の恐怖は「見える」ものであり,原発の恐怖は「見えない」訳です。これと対峙するには
  • 概略でもいいから定量的な速報を流し,緊急対策を喚起し,
  • 緊急対策に従って,子女の避難とか残留者へのマスクとか通行手段の提供を実施し,
  • 精密な分析グラフが出来たら,過剰対応部分を元したり,更なる緊急対策の強化をしたりと展開する。
という展開が望まれます。其の為にこそ,「報道側」は,政府より安全サイドに「放射線量率の定量データ」を視聴者に知らせる必要があると考えます。

〜〜〜〜
図1までのスキャンには,EpsonのGT-8400UFという古い機種を使っていましたが,Macの最新「OS X v.10.6.7」で軽快に動いていました。図1a,bを撮ったあとに,何か見難いので再スキャンしたところ,半分までスキャンしてエラー終了するようになりました。


その後,EpsonのGT-S630という最近の廉価機種に変更しましたが,スキャン時間はむしろ遅く成ってしまいました。図は奇麗だと思いますが...。

0 件のコメント:

コメントを投稿