福島原発群の検討結果についての「原子力安全・保安院と原子力安全委員会」のやり取りを拝見しているうちに,「通産省 vs 科学技術庁」の軋轢が再現しているのではないかと思うように成って来た。
事態は,このような官僚間の細かな争いに終始している余裕はないのではないか。仮に,それが在ったとしても,現時点では「原発に現在進行中の大事故」の解決策を分析・立案・実行する為に,内閣が要になって,行政を束ね,東電・東芝・日立・ITIを束ね,大学・研究所を束ね,民間の英知を束ね,諸外国・IAEAの協力も得て,この難問を「高速に対処していく」ひつようがあると思える。
その為には「政府・東電だけの統合本部」というベールに包まれた中で,極度にバイアスの掛かった「閉鎖会議」で情報を占有していると,現実に起こっていることに機動的に対処できないのではないか。
このような閉塞状況を打破出来るのは「日本国の首相」だけではないのか。まずは,国民に向けて,「福島原発群の真実のデータを開示」して,その上に「我が国の関係機関・研究者・民間機関」に開かれた「検討会議」を招集し,複数のアイデアを並走して進めるようにして,「時間との戦い」に備える必要が在る。
今日(2011-04-16)に,茨城県で「竜巻」が発生したとの報道があった。勿論,大型余震とか津波だって可成りの確率で起こりえる。これらが,脆弱な状態となっている福島第一原発の「燃料プールにある燃料」を襲ったら,いったいどうなるのか。むしろ,いかにして短時間のうちに実効的な対応策を打ち出せるかが緊急課題と思う。それを達成するのに効果的な手法を数種類に絞り込み,同時並行的に展開し,最善策を実行に移す必要が在るのではないか。時間の為に,予算の無駄遣いには目を瞑る必要があろう。
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