2011年4月13日水曜日 21:05

最近の記者会見の結果を聞いて,心配が加速した!

昨日は,原子力安全・保安院から「国際原子力事象評価尺度(INES)」を従来の「評価レベル5」から「評価レベル7」に変更したと報道されていた。その後,外国のニュース・メディアに西審議官が背広姿で質問に英語で答えていたのをチラリと拝見した。

また,TVニュースで原子力安全委員会が ,もっと早い段階で「評価レベル7」に相当する概算値の発表をしたが,「評価レベル7」にしたからといって,現場の対応に変化があるとおもえないので,「評価レベル5」の変更を政府に進言しなかったそうだ。

私は,個人的には,上記の 原子力安全委員会概算値が出た段階で,少なくとも「評価レベル6」に上げるべきだったとお思う。もともと概算なので,安全性を優先して決めるべきではなかろおうか。そして,その政治的な意味を含めて,その公表の是非は「首相」が判断するものでは無かろうか。なにか委員会とか保安院の専権事項が多すぎないのか?

そもそも,「国際原子力事象評価尺度(INES)」の評価変更というような重要な決定・公開は,それこそ「内閣官房長官」が内外報道陣を呼び寄せて発表し,「原子力安全・保安院・院長」が詳細説明をし,「首相」がその背景を国の内外に説明するベキ事柄ではなかろうか。当然,その前に,関係閣僚およびその閣僚の掌握する省庁が,多角的な検討や外交的な連絡をしておくのではなかろうか。
 いくらなんでも,あまりにもお粗末な発表だと感じる。

他方,今日,東電社長の記者会見を途中から拝見した。前回の東電会長の記者会見から時間が経過している分,具体的な展開が聴けるかと期待して拝見した。特に今日の朝刊に出ていた「使用済み燃料 搬出計画」を含む複数のプロジェクトの中間報告があるとばかりおもっていた。

これは一体全体何を目的とした記者会見なのだろうか? 紋切り型の記者会見なら忙しい東電役員が出て来て時間を浪費するのは,東電だけでなく,真摯に記事を探そうとしている記者団・TVを直接見ている視聴者の時間の無駄遣いだ。質問には;
  1. 東電はベストを尽くして事故対応をしている。
  2. 東電は政府と統合会議を通して,意思の疎通を図っている。
  3. 全力を尽くして対応策を一日もはやく出来るようにしている。
  4. 寝る暇も惜しんで,検討している。
と,抽象的な自己満足的な言葉が空しく流れてくるだけだった。

こんな不真面目な人々に「危ういバランスにある福島原発群」をまかしていていいのか? 管首相はこのように硬直した状態を打破するには;

  • 「官僚群」に過去の原子力行政での誤りを訴追しないと言う条件を確約して,
  • 横断的な「福島原発群・対策局」を創設し,与野党から議員軍団を注入し,
    • 事実データの公開
    • 対応策の公募,
    • 個別策ごとの検討ワーキング・グループの運行
    • 全体の管理グループ
    • 実行計画決定グループ(首相直轄・与野党から議員軍団選抜)
    • 実行計画実行部隊
といった荒療治が必要ではなかろうか。

この一ヶ月は幸いにも;
  • 大きな余震や津波もこなかったし,
  • 強風にさらされなかったし,
  • 長時間の停電にも遭遇しなかった。
しかし,「地震・台風」は,いつまでも 「福島原発群」を避けてくれないのではなかろうか。

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