2011年4月8日金曜日 20:45

大災害と現政権の弱点

昨晩のM7.4余震でひやりとさせられたが,地震災害・津波災害は一歩一歩復旧に向けて体制が整いつつ在るようだ。地方自治柔軟性粘り強さを実感する。今後の中央政治は,国会が中心になって,必要な法整備・復興予算などを与野党が知恵を出し合って深い論議を高速に仕上げる必要がある。
  •  願わくば,M8クラスの余震が来ない事を切に祈る。

対する原発災害は,ようやく歩を進める第一歩が見つかり出したところだ;
  •  「高濃度放射性物質を含む水」の玉突き処理
    • 「高濃度放射性物質を含む復水器の水,溜まり水やトレンチの水」を処理する為に,これまでの「低度放射性物質を含む保管水」を超法規的に海に放出が終わりつつある。ここに「高濃度放射性物質を含む水」を一時保持する確認・修理に入れる。
    • 静岡のレジャー施設にあったメガフロートを緊急借用し,点検修理に入る。
    • ロシアの原潜解体での「高濃度放射性物質を含む水の処理船」を借用の為に廻船に入った模様。
  • 1F2のピットからの 「高濃度放射性物質を含む水」の海への垂れ流し
    • 水ガラスによる仮止め成功。
    • いつ他から出るかは不明。
  • 1F1格納容器に窒素ガス注入
    • 高濃度放射性物質による水の分解が進み,再度「水素濃度上昇」により水素爆発をするのを防ぐそうな。
      • 私個人としては,上の説明に合点が行かない。やはりもう少し,市民の理解を得られるための努力が必要では?
    • このような影響の大きな操作をなぜ,夜間から始めるのか?
      • なにか予期せぬ事が起こったときの対処は「陽の下で行う」 のがてっそくだろう。
      • こういう変則的な動作が多いので,市民や報道から信用されなくなる。諸外国の目もどうようだろう。
        • 外交的配慮をするべき「外務省が何をしているのだろうか」「官邸はどのような指示をしてきているのか」
    • 1F1が巧くいった場合に心配なのは,1F2に対する場合,サプレッション・チャンバの損傷の影響を配慮した注入がいると思うが,どうなのだろうか?
  • 近隣住民の健康についての政府の責任
    • 京大・広大のセシウム137の測定結果や分析が出た模様。
    • さらに,1Fの周辺から50km程の広い領域に多数モニタリング・ポイントを設置し,継続的な線量率・核種分析(ガンマ線,アルファ線)をさらに充実。
    • 安全が確保できた場所に対して,住民の一時帰宅の準備をするべきだ
      • 防護服・線量計・無線機器
      • マイクロバス
でも,これらの出来事に政府が積極的にその役割をして来たかというとはなはだ心もとない。

  • 官房長官の避難状態の政治的決断の先送り
  • 首相の市民にたいする大枠説明の回避
  • フランスの放射能処理専門会社への唐突な契約
  •  
  • 計画停電にたいする政府の考え方の説明の欠如
などを見ていると,
  • 現政府は「原発災害」に有効な対処をしているようには見えない。
  • 一方,野党自民党に替えても改善の余地はなかろう。
  • 共通しているのは「官僚の組織的防衛能力を乗り越えられていない」からだろう。
この状態を早期に乗り越えるには ,首相が全政治生命を掛けて,「全官僚組織の協力」を訴えて,
  1. 官邸と霞ヶ関とが連合体」となって,方策提案をし
  2. 「官民をあわせた検討会議」が実行案を具体化し,
  3. 「必要な法案」を国会で緊急に策定し,時間がなければ,超法規的に実行を許可する。
  4. 東電や電力各社は,実行にあたる人材を融通する。場合によれば,我が国の他の電力の原発の半分を停止し,その運行要員の半分を1Fの緊急策の実行に当てる。
  5. 緊急策の実施には「自衛隊のABC作戦要員」の参加も許す。
という緊急対策を発動する段階ではなかろうか。

官邸と霞ヶ関とが連合体」が機能するには;
  • 管首相の誠意ある指導の基に「1Fプロジェクト・チーム」を立ち上げて,
  • 決定事項は「明確に公開して」,国の内外に深い理解を求め,
  • 放射線量等の測定値を「速報値として公開し」,「詳細値は判り次第,訂正・修正を公開する」
小学生でも判るシンプルな論理をもとに此の難題に挑戦して欲しい。老人パワーでも使えるものならば,協力したい。

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